音楽の贈り物あれこれ | ソフィアの森の「人生は、エンタテインメントだ!」

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音楽が好きで、映画が好きで始めたブログですが、広告会社退職後「ビジネスの教訓は、すべて音楽業界に学んだ」を掲載しました。

私事の還暦話がまだ続きます。


ご容赦ください。


会社の仲間や家族や飲み屋から多くのお祝いメッセージやプレゼントを戴きました。


この場を借りて御礼申し上げます。


その中のひとつ。


レコード会社に勤務する友人がNancy Sinatraのアルバム「California Girl」を贈ってくれたのです。


数年前に発売され、日本では全く話題にならないまま廃盤に。


アマゾンでも入手することができない超レアなアルバムです。


ナンシー・シナトラのファンである私がこのアルバムを気に入り、何とか手に入れたいと思っていたことを知っていたかのように。


もちろんオリジナルではなく彼が保有しているものをCDに焼いてくれたのです。


ジャケットも歌詞カードも付いています。


ただ不思議なのはこのアルバムが国内で発売された当時コピーコントロールがかけられていたのでコピーできないはずなのだが・・・・・・・・・・・・・・すごい!


こういうプレゼントには涙が出ます。


涙が出るといえば、1月26日にNHK「SONGS」で放送された佐野元春の特集に感動した!


発売されたばかりのアルバム「月と専制君主」から数曲を披露した。

月と専制君主(CD+DVD)/佐野元春
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デビュー30年を経た佐野元春の「今」だ。


50歳を超えた佐野元春にかつての声量はない。


でも勢いをなくした分、渋さが生まれた。


何よりも素晴らしいと感じたのは、彼が書いた歌詞だ。


時代を超え、普遍的な歌詞であるというクオリティの高さは当然としても、彼の言葉の中にいつも同居している「絶望」と「希望」の世界が今の時代を生きる人の心にグサリと届いている。


このアルバムに大ヒット曲「SOMEDAY」を入れていないというのも、いかにも佐野元春らしい。


そして朝日新聞に見ると素晴らしい記事が目に止まった。


今年の米グラミー賞に自身がプロデュースしたアルバムがノミネートされた渡辺敏雄さん(64歳)を紹介している記事だ。


記事から一部を引用する。


「国内の売上は1,000枚もない。、まして、全米で何枚売れているかもわからない。なのに、ノミネートって、うそやろ。フォークアルバムの一部門。作ったのは、兵庫県宝塚市の自宅1階にある、社員2人の会社だ。興味はひたすらブルーグラス。(中略)バンジョーやマンドリンの弾き方を覚え、学生時代から神戸のライブハウスで演奏した。訪れた米レコード会社社長の目に留まり、入ったばかりの大手製鉄会社を1ケ月休んで全米ツァーに出た。帰国後、24歳で会社を設立。以来こつこつ輸入盤の販売やアルバム制作をしてきた」


今回グラミー賞にノミネートされたのは自社25枚目。


2001年に亡くなったバンジョー奏者ジョン・ハートフォードの愛した音楽を詰め込んだアルバムだ。


この記事を読んでこう感じた。


好きな音楽一途に走り続けてきた渡辺さんの意志の強さ。神様はそんな努力を静かに見守っていたのだろう。


そして、


日本国内でも全米でも殆ど注目されれることのないアルバムを選出したグラミー賞選考委員の人たちの審美眼の高さ。彼らは本物を見極めた。


音楽の贈り物。


これ程素晴らしいものはない。


とりあえず、アマゾンに「月と専制君主」をオーダーした。


店頭で買うより安いのはなぜ?