TagBlumeのクリスマスコンサート
神奈川県逗子市桜山。
逗子海岸・渚橋の交差点から程近いところにある高級住宅街です。
その中の一軒である「畠中邸」が、自宅の居間を開放し「サロンみぎわ」の名前でクラシックの若手音楽家に演奏の場を提供しています。
逗子海岸に近いので目の前にヨットハーバーがあります。
昨日は、この「サロンみぎわ」で「歌とクラリネットとピアノ」という珍しいアンサンブルで活動中の「Tagblume」(露草という意味だそうです)によるクリスマスコンサートが行われました。
2階から3階にかけて吹き抜けになっているリビングにグランドピアノがあり、その前に自宅のソファーや丸椅子を並べ、目の前で聴くというアットホームなコンサートです。
昔の貴族のサロンで聴くコンサートって、きっとこんな感じだったのでしょうね。
「歌」と「ピアノ」と「クラリネット」・・・・・・・・とても珍しいアンサンブルです。
お互いがお互いの音を尊重し、ゆるやかに、静かな癒しの世界が流れていくような空間がとても気持ちよく、15分の休憩を挟んだ2時間があっという間に過ぎ去りました。
クラシックの世界で、名もない若手演奏家の生活は大変です。
多くの人がアルバイトに精を出さなければ暮らしていくことができません。
でも、アルバイトと練習ばかりを重ねていても成長しないのです。
お客様を前にしたステージを重ねてこその成長なのです。
そういう意味では、畠中さんのように若手音楽家に発表の場を提供してくれる人は、彼らにとって、とても貴重な存在だと思います。
そして、少しですがギャラももらえるそうです。
グノー、シューベルト、カッチーニのアヴェマリアを並べ、シューベルトとカッチーニの間をピアノソロでマスカーニの「カヴァレリア・ルスティカーナ間奏曲」を演奏するという粋な構成もありました。
最終曲がアルノルドの「全ては神の思し召し」。
私はこの曲を聴くといつも自分の人生が走馬灯のように甦り、涙してしまいます。
人生とは・・・・・・一生懸命努力してもどうにもならないことがある。
でも、それは神の思し召しなんだと思おう。
神様は全てをご存じなのだから。