映画「アナーキスト」 | ある在日コリアンの位牌

映画「アナーキスト」

ジェネオン エンタテインメントアナーキスト
 
 舞台は1924年の租界地・上海。チャン・ドンゴン(セルゲイ役)含め、5人のアナーキスト (無政府主義者)たちの愛と希望、そして裏切り・絶望を描いたアクション・ムービー。監督はユ・ヨンシク。2000年製作。 上海ロケ敢行の韓中合作映画。
 
 上海で抗日テロ活動を行う義烈団は、日本軍によって公開処刑直前だったキム・イングォン(サング役)を助け出し、アナーキストのメンバーに加える。5人となった義烈団は、上海で日本人要人にテロ活動を続けていた。
 
 しかし、過激なテロ活動を行う義烈団アナーキストたちと、社会主義に傾いていく上部組織との亀裂が次第に大きくなり、組織はアナーキストたちへの支援を打ち切ってしまう。

 手詰まり状態となった義烈団は、最後のテロ活動の成功を賭け、祖国への帰還を夢見る。果たしてアナーキストたちの運命は……。「アナーキーの語源・意味は、船長のいない船乗りたちだ」のセリフが耳に残る。


 上海の大韓民国臨時政府や金九(キム・グ)の登場など、韓国近代史の断片を知ることができる作品。当時の租界地・上海の雰囲気もよく出ていたと思う。

 現在、上海の大韓民国臨時政府旧址は、韓国人が立ち寄る観光地となっている。