続けること、そこにあること
加速したい。
たくさん売り上げたい。
もっともっとクライアントの役に立ちたい。
たくさん勉強したい。
より多くの人に認められたい。
自分のビジョンを少しでも早く実現したい。
だから急ぐ。
だから焦る。
だからもがいて、出来ないながらに必死に前に進む。
そして何かを掴もうとする。
でもちょっと考えて欲しい。
何かを掴んだその手の中に、一体何が残っていて、
そして自分自身の中に一体何があるだろう?
第三者的な視点で見つめてほしい。
その時の自分は、どんな顔をしていて、どんな目をしていて、
どんなことを言い、どんな立ち居振る舞いをしていたか。
確かな理想。
確かな未来。
そこには夢があって、
何かの使命感に駆られるように、
ひたすら突き進んで、
何かにとりつかれたように無心で取り組み、
周りから、世間から、なんだかんだ言われながらも、
信じ抜いてやりぬいてきたみんな。
ベンチャーのあり方って、正解はないと思うし、
僕自身も「何が正しい」なんて言い切れない。
でも、歯を食いしばるのを通り越して、血を流しながら、
仲間が倒れる中、失意のうちに職場を去りゆく者にさえ
声をかけることも出来ぬ中、果たして組織という「舟」は
5年、10年、20年…と進み続けることが出来るのだろうか。
自分に、理想に、希望に、目標に、使命に、
それらばかりに目がいきそうになったとき、スッと肩の力を
抜いて、自分自身を見つめてみてほしい。
そして、くるっと周りを見回してほしい。
どうだろう…!?
世の中には、どうやら笑顔で楽しそうに働いていて、尚且つ
「稼いでいる」奴らがいることに気づくはずだ。
なんであんなに楽しそうなのか。
なんであんなに笑っているのか。
あらためて言うが、僕はベンチャーのあり方や会社のあり方に
正解はないと思っている。
でも、もし今の20代~30代前半の若い経営者が自分たちの
全てをかけて日々取り組んでいる会社が、5年後、10年後に
「なくなってしまっていたら…」と思うと、とても胸が痛い。
努力…という言葉が適切かは分からないが、少なくとも「労働時間」
はビジネスの成果に「直結」はしない。
ライバルより長く働けば会社が伸びるわけではない…。
楽しそうに働いて、ガツンと稼いでいる組織が、普段何をしているか。
あと、経営者の方はとくにそうだが、未上場企業の中でガツンと脅威の
売り上げを立てている会社がどんなことをしているのか。
あえてここには書かないが、今一度、よく周りを見回してほしい。
世間のスポットのあたるところばかりでなく、「黒子」と呼ばれるような
企業の取り組んでいるビジネスにこそ、ベンチャーに爆発力を与えてくれる
ヒントが隠されているはずだ。
リテラシーという部分も含め、いわゆる「情報弱者」は損をする。
とくに経営者にとって日々関わる何かしらのカテゴリで「情報弱者」で
あることは致命的だ。
そんな経営者がいたら、是非人的・もしくは知識的な補填を早急に行って
ほしいと思う。
リテラシーの高いほうから低いほうに売り物は流れ、
リテラシーの低いほうから高いほうへお金は吸い上げられてゆく。
そんなシーンをもう嫌というほど見てきた。
ベンチャーはそんなにカッコいいものじゃない。
あらためてそう思う今日この頃だが、そんな中、若く、更に情熱に溢れた
経営者に出会うと、やはりその濁った水の奥底に一筋の「ひかり」を
感じてしまう。正確に言うと、見出したくなる。のだ。
勢いを持つこと、まい進することは大切だが、
その分、頑張りすぎて息切れする者も非常に多いのがベンチャーの現状。
夢を、希望を与えて、振りまくばかりではなく、どうか是非、「リーダー」に
あたる経営者のみんなには、周りを見渡す余裕と、自分を見つめなおす
冷静さ・謙虚さを持っていてほしいと思う。
みんなが起業した時点で、その可能性は輝き始めているのだから。
だからこそ、じっくりと磨いて、確実に、緻密に、時には大胆に、
その可能性と原石たち(仲間たち)を磨いていってほしい。
みんな、応援してマス♪
以上、久々の長文でした。