仕事ってなんだ?働くってなんだ?
今日、大切な友人から一通のメールをもらいました。
その中のくだりで、
「仕事として何をやっていけばよいか迷っている」
「働くことってどういうことなのか、根本的な部分に答えを
見つけられずにいる」
とありました。
僕は真っ先に、最近話をしたある子のことを思い出しました。
その子の話を書こうと思います。
これから書くことは大切な友人への「答え」にはなっていないと
思います。
それはそう、僕だって未だに考え続けているんだもん。だから
明確な答えなんて持っていない。
だから今日も、考え続けています。
最近、大手のゼネコンに勤める女の子と話をしました。
僕よりは年下の子です。
その子は新卒で入社後、ずっと「現場」で働いています。
オジさんやイカツいお兄さんたちと一緒に(笑)。
デスクワークはもちろん「現場」が終わり夜になってから。
女の子だけどコンクリートの扱いをはじめ、現場の職人さんたちに
一生懸命喰らいついています。
ガッツはもちろんだけど、僕が感心したのは、
「現場の職人さんたちへの尊敬の気持ち」
本当に、素直に尊敬している。
その子は、
「汗流して働いてる人を見ると純粋に尊敬できるんです。それに言葉
は荒いけどみんな本当にいい人たちで…」
って普通に言うんです。
それでいくつかのエピソードを話してくれて…
そしてこうも言いました。
「自分の仕事のやりがいは、自分が施工から関わった色々な建物が
実際に一つの形になるところ。何もないところから作って、それが
時間をかけて一つのビルになる。自分が関わったものが目に見える
形になる、それって凄くないですか…?」
…おっしゃるとおりです。僕は久しぶりに年下の子の話で感激しました。
こういう子にこそ、誰かの上司であってほしいと、心から思いました。
まぁ四卒で新卒入社だから、ずっと同じ会社へいればいずれどんどん
上へ行くんだろうけど。
「私はずっと現場にいたいです。」
その言葉を聴いたとき、本当に頭が下がりました。
こういうマインドを持った子に出会えたことの嬉しさ、そして自分にも
強く言い聞かせました。
僕が関わっているITビジネスは、正直「目に見える形」で何かが残る
仕事ではありません。これから新しい環境でやろうとしていることもそう。
そして、正直、「ずっと現場にいたい」と心から思ったことは、
ありません…でした。
現場の大切さ、そこで働く人たち、自分が誰かに支えられているということ、
自分の居場所がある理由…あれだけ現場で考えて、議論して、泣いて、
やってきた僕が、いつしかその気持ちが薄れ、数字をなめるような金融的な
マネジメント(の上辺だけ)に目がいきがちになったとき、僕に「それは違う」と
はっきり言ってくれたのは「現場」出身の人生の先輩でした。
僕は彼女の話を聞きながら、自分のことを思い出していました。
もちろん、彼女とは業種もやっていることも全然違うし、僕の道は自分で
選択したものだから。だから決して羨ましいとかそういう気持ちではなかった。
純粋に感動とリスペクトの気持ち。
そして僕の心に響いたという事実。
僕は仕事の「自慢」をする人はあまり好きではありません。
でも自分のやっている仕事を「好き」と言える人は大好きです。
今すぐでなくてもいいから、そういう仕事にめぐり合えるといいですよね。
そして今すぐでなくてもいいから、仕事を好きになれるといいですよね。
僕がやっているのは、そしてこれからやろうとしているのは「ITビジネス」。
それは目に見える形にはならないかもしれないもの。
それでも僕は、きっと自分のしていることが誰かの何かのためになって
いるんだと信じてやり続けます。
自分の周りの人に、下の人たちに、それを伝えていこうと思います。
示していこうと思います。
僕なりの伝え方で![]()