こんばんは。宮本です。

 

私は年末までに終わらせておきたいものがたくさんありました。

そのうちの一つがカズオ・イシグロの“私を離さないで”Never let me goを読むことでした。

それを今日読み終えたのです。読後感はともかく、小説の全体としては細部まで本当に丁寧につくりこまれた、激賞できる小説でした。

正直、救いのない小説だと思いました。最期、エミリ先生のところを訪れた帰りにトミーが車から降りて行き、感情を爆発させ、キャシーがそれを抱きしめるシーンには胸を打たれました。「唯一の救いが恋愛による自己表現に求められるというこの小説の図式は社会的連帯による現状改変の可能性を隠ぺいして成り立っている」という三浦先生の評価は、1Q84など村上春樹作品の流れを見てきた人にとっては説得力があると思います。

 

さて、あと20年もすると一橋大学から文学の授業はなくなってしまうそうです。確かにそれぞれの社会科学の専門分野を深く学べるというのが一橋大学のウリの一つではあります。私も、文学は実用的な学問でないから大して重要ではないなどと思っていた時がありました。しかし、今学期早坂静先生の授業を受けて、教養としての文学、社会分析の手段としての文学の価値に改めて気づかされることになりました。将来の一橋の学生がこのような面白い授業を受けられなくなると思うと本当に残念です。東大のように教養課程がない分、広く自分の選好内外の教養を身に着けていこうと思います。

 

 

 

 

さて、谷川岳でした。

12月の最初の週末に、今シーズンの雪訓に行ってきました。中浜は指をバイトの後輩のために“提供”することになったため欠席でした。

 

初めの数時間、キックステップに夢中で写真を撮るのをすっかり忘れていた。

キックステップしなければならないほど積雪量があってよかった。

今回は本当にいいコンディションの谷川岳でした。前日までの積雪で笹・岩もある程度埋まり、当日はピーカン。

今年初の冬山でこんな天気。気分は弾みます。

 

 

 

 

笑顔で映っている写真を全部アップしようとしているのですが、なにやらエラーが出てアップできません。小野と若田と藤原の笑顔は容量が大きすぎるということでしょうか。アメブロにアップできる画像の最大量のしくみがよくわからないのであとは他の人員に投げようと思います。よろしくね。

 

それでは、今年も多くの人にお世話になりました。来年もどうかよろしくお願いいたします。よいお年を。