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ある晩餐会に招待された男と招待する男の大騒動を描いたコメディ。
「面白さ」というのにも、いろいろあるんもんだなぁと思わせる作品です。
イライラッとくる面白さ。
観た人にしか判らないと思いますが、この表現がピッタリな作品です。
出版業を営む男ブロシャンは、今で言うとセレブでしょうか。暇と金を持て余す金持ちの人たちは、晩餐会を定期的に開いて楽しんでいました。
ただし、水曜日だけは趣向が変わっていました。
晩餐会のホストたちは、必ずゲストを連れて来なければなりません。
しかも、誰でもいいというわけではありませんでした。
「バカであること。」
その条件を満たしたゲストを招いては、その中から「バカのチャンピオン」を決めて盛り上がるというものでした。
別名「バカの晩餐会」・・・。
ブロシャンはバカな男を見つけられずにいましたが、友人のコルディエから出張先へ行く列車の中で知り合った「マッチ棒細工をこよなく愛する男」を見つけたと知らせを聞き、早速、その男とアポイントを取るのです。
その男ピニョンは大蔵省で働く税務官。ピニョンはブロシャンがマッチ棒細工に興味を持ち本を出版してくれるのだと勘違いしたまま、ブロシャンの家へと向かうのですが・・・。
このピニョンという男・・・超弩級レベルの「おバカ」なんですよねぇ(^_^;
その「おバカ」ぶりは書きませんが、観ている私もブロシャンと同じくらいイライラしてしまいました(^_^;
ブロシャンは晩餐会の当日、ぎっくり腰になってしまい晩餐会に行くことができなくなってしまいます。
何も知らず来訪したピニョンにブロシャンは来週の水曜日にもう一度招待することを伝えますが、そこでのピニョンのあまりの「おバカ」ぶりに、ブロシャンはどうしても晩餐会に行きたくなってしまいます。
しかし、事態は思わぬ方向へ・・・。
妻クリスティーヌからの突然の別れの告白。
不倫相手のマルレーヌの突然の来訪。
絶縁状態だった友人の作家ルブランとのやり取り。
ピニョンの知人である査察官シュバルの来訪。
ブロシャンにとって慌ただしい夜へと変わっていくのです。しかも、それらがすべてピニョンのせいだからたまったものではありません。
さらに事態は混乱を極め・・・。
ブロシャン役のティエリー・レルミットとピニョン役のジャック・ヴィルレの凸凹コンビが笑わせます。ほとんどのシーンがブロシャンの家での密室劇であるため、前半で2人が出会ってからは、2人ともラストまで出演し続けています。
他にも、
クリスティーヌ役のアレクサンドラ・ヴァンダヌート。
マルレーヌ役のカトリーヌ・フロ。
ルブラン役のフランシス・ユステール。
シュバル役のダニエル・プレヴォスト。
なども個性的な役で脇を固めています。
それにしても、ティエリー・レルミットとジャック・ヴィルレが同じフランス人だとはとても思えないですね(^_^;
そういえば、この作品。フランス映画なんですよねぇ・・・「官能」なんて言葉は皆無です(^_^;
日本でいうと、三谷幸喜の作品に似ているかも?
ラスト。
男ってみんなバカだなぁって思ってしまいます(^_^;
邦題の「奇人たち」とは、ピニョンだけでなく、ブロシャンたちのことも指しているのでしょうね。
でも「真のおバカ」はどこまでも「おバカ」なようで・・・納得のラストシーンでした。
ちなみに、今どきめずらしい上映時間80分というお手軽感もGoodです♪
Title:
DÎNER DE CONS, LE
Country:
France (1998)
Cast:
(Pierre Brochant)THIERRY LHERMITTE
(François Pignon)JACQUES VILLERET
(Juste Leblanc)FRANCIS HUSTER
(Lucien Cheval)DANIEL PRÉVOST
(Christine Brochant)ALEXANDRA VANDERNOOT
(Marlène Sasseur)CATHERINE FROT
(Cordier)EDGAR GIVRY
(Sorbier)CHRISTIAN PEREIRA
Director:
FRANCIS VEBER
