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英国の処女王エリザベスの誕生を描いた歴史大作。
エリザベス1世がいかにして「女王」と成り得たのか。国内の謀反、国外の思惑が暗躍する中、エリザベス1世の「女王としての気構え」にも焦点をあてています。
1554年、英国。ヘンリー8世が崩御し英国は分裂してしまいます。
「旧教(カトリック)対新教(プロテスタント)」
宗教が政治に大きく影響を与えている時代でした。
熱烈な旧教徒メアリー王女が女王となりますが、未だ世継ぎはいませんでした。そこで王位継承権を持つ義理の妹エリザベスの名が挙がります。
しかし、エリザベスは新教徒でした。
エリザベスに王位を継がせたくないメアリー女王は、サセックス伯爵にエリザベスをあらぬ容疑で連行させロンドン塔に幽閉させるのですが・・・。
この頃のエリザベスは愛に生きようとした1人の女性でしたね。地方の伯爵であるロバートを一身に愛していたエリザベス。しかし、メアリー女王が病死し、女王としての道を半ば強制的に進むことになります。
エリザベスが進むその道はあまりにも過酷な道でした。
国はまだまだ不安定な状態。相談役のウィリアム公爵は進言します。
エリザベスに確固たる権力を築くには、すぐに結婚してお早めに世継ぎをと・・・。
フランスのアンジュー公爵。
スペインの国王。
エリザベスの類まれなる美貌は列国にも知れ渡っていました。しかし、エリザベスの心の中にはロバートが・・・。
また、スコットランドのメアリー女王が兵を増強。
スペイン大使アルヴァロの暗躍。
さらに、表面上は忠誠を誓いながらも謀反を企てようと、サセックス伯爵やアルンデル卿らと画策するノーフォク公爵。
このような状況下の中でも、1人の女性として愛に生きようとするエリザベスでしたが・・・。
エリザベス役のケイト・ブランシェットが圧倒的な存在感で魅せています。1人の女性が女王へと変貌する姿をそして心を見事に演じていましたね。
他にも、
エリザベスに女王の気構えを教えるウォルシンガム卿にはジェフリー・ラッシュ。
ロバート伯爵にはジョセフ・ファインズ。
ウィリアム公爵にはリチャード・アッテンボロー。
アンジュー公爵にはヴァンサン・カッセル。
アルンデル卿にはダニエル・クレイグ。
らが脇を固めます。
ラスト。
1人の女性が否、1人の人間が英国を治めることはできないのでしょうね。
エリザベスは誰と結婚したのか・・・エリザベス本人から語られるその相手は、彼女が唯一信頼できる、そして、彼女を決して裏切らない存在なのでしょうね。
ラストシーンでのエリザベスは人間を超越した存在であるかのようでした・・・圧巻です。
Title:
ELIZABETH
Country:
UK (1998)
Cast:
(Elizabeth I)CATE BLANCHETT
(Sir Francis Walsingham)GEOFFREY RUSH
(Duke of Norfolk)CHRISTOPHER ECCLESTON
(Robert Dudley, Earl of Leicester)JOSEPH FIENNES
(Sir William Cecil)RICHARD ATTENBOROUGH
(Mary of Guise)FANNY ARDANT
(Monsieur de Foix)ERIC CANTONA
(Duc d'Anjou)VINCENT CASSEL
(Queen Mary Tudor)KATHY BURKE
(Earl of Arundel)EDWARD HARDWICKE
(Kat Ashley)EMILY MORTIMER
(The Pope)JOHN GIELGUD
(King Philip II of Spain)GEORGE YIASOUMI
(Alvaro de la Quadra)JAMES FRAIN
(Earl of Sussex)JAMIE FOREMAN
(Isabel Knollys)KELLY MACDONALD
(John Ballard)DANIEL CRAIG
Director:
SHEKHAR KAPUR
Awards:
Academy Awards, USA 1999
(Oscar(Best Makeup))JENNY SHIRCORE
Golden Globes, USA 1999
(Golden Globe(Best Performance by an Actress in a Motion Picture - Drama))CATE BLANCHETT
Venice Film Festival 1998
(Max Factor Award)JENNY SHIRCORE
