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無法者のフラン人男性が自由奔放なアメリカ人女性に恋をするラブ・ストーリー。
「ヌーヴェルヴァーグ」の幕開けを象徴する作品です。
フランス人男性ミシェルは、数々の悪事を働いて南仏からパリへと逃げてきました。そこで、知り合ったアメリカ人女性パトリシアに一目惚れ。パトリシアに振り向いてもらおうと金や車を盗み、デートへと誘います。
しかし、ミシェルは追いかけてきた警官を殺してしまい指名手配されてしまいます。
パトリシアを追うミシェル。
ミシェルを追うヴィダル刑事。
はたして、ミシェルは恋を成就できるのか・・・。
というのが大まかなストーリーですが、実はこれがストーリーのすべてです(^_^;
この作品のメインとなるのは、ミシェルとパトリシアの語らいです。パトリシアの部屋で何十分となく語らう2人の姿が延々と続きます。
でも、なぜか見入ってしまいます。
「ヌーヴェルヴァーグ」の作品にみられる「即興演出」や「ロケ撮影」がほとんどではなかったでしょうか。特にパトリシアの部屋でのシーンは、シーンの繋ぎ目が意図的に切られているようで、「下積み経験を知らない」という「ヌーヴェルヴァーグ」の監督たちによる普通の映画ではありえない斬新なアイデアを窺い知ることができます。
監督はジャン=リュック・ゴダール。哲学っぽいイメージがしていたので、今までゴダール作品には手を出さずにいたのですが、意外と観れました(^_^;
というわけで、あまりレビューできない作品ですが、キュートなジーン・セバーグは映画を華やかにし、優男風のジャン=ポール・ベルモンドはクセのあるミシェルを好演しているとだけ述べておきましょう。2人の恋の駆け引きが楽しめます。
ラストシーンのあのセリフ。
唐突なエンディング。
「斬新」という言葉が似合う作品でした。
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Title:
À BOUT DE SOUFFLE
Country:
France (1960)
Cast:
(Michel Poiccard)JEAN-PAUL BELMONDO
(Patricia Franchini)JEAN SEBERG
(Police Inspector Vital)DANIEL BOULANGER
(Parvulesco)JEAN-PIERRE MELVILLE
(Antonio Berrutti)HENRI-JACQUES HUET
Director:
JEAN-LUC GODARD
Awards:
Berlin International Film Festival 1960
(Silver Berlin Bear(Best Director))JEAN-LUC GODARD
