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リュミエール兄弟を讃える40人の監督がある「ゲーム」に挑戦したオムニバス作品。
「リュミエール兄弟」
兄:オーギュスト・リュミエール(Auguste Marie Louis Lumière, 1862年10月19日 - 1954年4月10日)
弟:ルイ・リュミエール(Louis Jean Lumière, 1864年10月5日 - 1948年6月6日)
現在、アメリカのトーマス・エジソンと並び称せられる映画という媒体の発明者である。「映画の父」と呼ばれる。
「シネマトグラフ」
シネマトグラフ(cinématographe)は映写機としても、また映画作品の開発にも使用されたオールインワンのカメラ。1890年代に発明された。一般的には、ルイ・リュミエールがシネマトグラフのアイディアを概念化し、リュミエール兄弟双方が特許を共有したとする。
(Wikipediaより引用)
リュミエール兄弟が活躍した時代から100年後・・・。
「シネマトグラフ」を使用して、現在活躍している40人の監督が「ゲーム」にチャレンジします。
その「ゲーム」は、もちろん映画を製作すること。
しかし、そこに3つの規則が与えられます。
規則(1)1カットで52秒
規則(2)同時録音は無し
規則(3)3テイクのみ
はたして巨匠たちはどのような作品を作り上げるのか・・・そこが見どころです。
最長でも、たった52秒の作品。
この短い時間で表現することは至難の業であるはずなのに、各監督は自らのカラーを存分にアピールしています。
どの作品も味わいがあり、ちょっとした休憩時間にポケ~と(もちろん良い意味で)観ていたい気分にさせてくれる作品ばかりです。
そして、この40人の監督の豪華な顔ぶれにリュミエール兄弟の偉大さが判ります。
それでは、以下に上映順で監督を紹介していきます。
パトリス・ルコント監督
シオタ駅
トップバッターからパトリス・ルコント監督が!!
監督の作品はリュミエール兄弟が100年前に製作した「列車の到着」と同じ構図で製作している興味深い作品です。
ガブリエル・アクセル監督
コペンハーゲンにて
クロード・ミレール監督
パリにて
ジャック・リヴェット監督
パリにて
ミヒャエル・ハネケ監督
ウィーンにて
なんと!ミヒャエル・ハネケ監督までも参加しているとは!!
監督のインタビューに対する答えが何とも個性的です(^_^;
フェルナンド・トルエバ監督
サラゴサにて
メルザーク・アルーアシュ監督
オーベルヴィリエにて
レイモン・デパルドン監督
パリにて
ヴィム・ヴェンダース監督
ベルリン
ヴィム・ヴェンダース監督とシネマトグラフは相性ピッタリです。そして、なんとあの2人が出演しています。必見です!!
ジャコ・ヴァン・ドルマル監督
ブリュッセルにて
ナディーヌ・トランティニアン監督
パリにて
レジ・ヴェルニエール監督
パリにて
ヒュー・ハドソン監督
広島にて
この作品はポケ~と観ていられない作品です。
チャン・イーモウ監督
中国にて
リヴ・ウルマン監督
ストックホルムにて
ヴィチェンテ・アランダ監督
バルセロナにて
リュシアン・パンティリー監督
ルーマニアにて
ジョン・ブアマン監督
ダブリンにて
リーアム・ニーソンら「マイケル・コリンズ」の主要キャストたちが出演。「マイケル・コリンズ」の撮影風景をコミカルに映しています。
クロード・ルルーシュ監督
パリにて
クロード・ルルーシュ監督ときたら・・・やっぱり男と女ですね。
アッバス・キアロスタミ監督
ロカルノにて
ラッセ・ハルストレム監督
ストックホルムにて
コスタ・ガブラス監督
パリにて
吉田喜重監督
広島にて
この作品もポケ~と観ていられない作品です。
やはり、広島が舞台になると・・・考えさせられてしまいますね。
「映画には限界がある」という言葉が印象に残りました。
イードリッサ・ウーエドォゴ監督
ワガドゥグーにて
ガストン・ガボレ監督
ワガドゥグーにて
ユーセフ・シャフィーン監督
カイロにて
ヘルマ・サンダース監督
ベルサイユにて
フランシス・ジロー監督
パリにて
セドリック・クラピッシュ監督
パリにて
アラン・コルノー監督
パリにて
マーチャント・アイボリー監督(イスマイル・マーチャント&ジェームズ・アイヴォリー)
パリにて
ジェリー・シャッツバーグ監督
ニューヨークにて
スパイク・リー監督
ニューヨークにて
アンドレイ・コンチャロフスキー監督
フランスにて
ピーター・グリーナウェイ監督
ミュンヘンにて
ビガス・ルナ監督
スペインにて
アーサー・ペン監督
ヨハネスブルグにて
デヴィッド・リンチ監督
いかにも彼らしい独特の世界観を52秒で表現しています。
テオ・アンゲロプロス監督
アテネにて
以上がチャレンジした40人の監督です。作品の前後には撮影風景やインタビューなどもあります。
撮影風景では試行錯誤しながらシネマトグラフと戦う監督の姿が笑えます。
インタビューでは「映画を撮る動機は?」という質問があったのですが、ほとんどの監督が「快楽を得るため」と答えたことが印象に残りましたね。ハネケ監督は違いましたが・・・(^_^;
あと「映画は死にますか?」などという意味深な質問も40人の監督にぶつけています。個性的かつ独創的な解答ばかりです。
ちなみに、私が観たことのある監督作品は40人中11人でした・・・。
今後、観るべき作品として残り29人の監督作品をリストアップしておこうかと思います。
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Title:
LUMIÈRE ET COMPAGNIE
Country:
France/Denmark/Spain/Sweden (1995)
Director:
SARAH MOON
