監督:キオニ・ワックスマン
キャスト:
フレディ・プリンゼ・Jr、ロゼリン・サンチェス
ヴィング・レイムス、カラム・キース・レニー、デヴォン・サワ、アンガス・マクファーデン
製作:2005年、アメリカ
アメリカ、ニューオーリンズ。マフィアのボス、カールのプールバーにジェリコと名乗る青年がやって来た。ジェリコは神業的なキューさばきを魅せ、ハスラーとしてカールのマフィア=トライブ(部族)に入る。
2ヵ月後、カールはプールバー「シューティング・ギャラリー」を開店する。セクシーなジェズが色気で客を釣り、ジェリコをはじめとするハスラーたちに荒稼ぎをさせていた。そして、カモになった客たちにはときには暴力も・・・。
そんなある日、街に凄腕ハスラー、テンダーロイン・トニーが現れた。同じくナインボールの達人であるカールとは昔からの因縁があった。カールは店の一番手ポールを降格させジェリコにテンダーロインの相手をさせようと画策する。
しかし、ジェリコはカールの知らないところで別のスポンサーと契約していた。スポンサーはモーテンセン。刑事である彼は同僚をカールに殺されていた。しかし、その証拠が映っているテープはカールの手にある。モーテンセンはジェリコを使ってカールからテープを奪おうと画策する。
カール、モーテンセン、そしてジェリコ。それぞれが描くシナリオ・・・。はたして、誰のシナリオに誰が踊らされるのか・・・。
Comment:
プールバーで暗躍する金と犯罪を描いたクライム・サスペンス。
「ラッキーナンバー9」・・・何でこんなタイトルを付けたのでしょうね。あきらかに「ラッキーナンバー7」をパクッていますよね・・・(^_^;
B級の臭いがプンプンしていたのですが、ストーリーは面白かったです。
もちろんビリヤードのシーンもあり、サクサク、ボールがポケットされていきます。ナインボールのルールを知らなくてもストーリーには影響ありません。誰が最後に生き残るのかがメインストーリーになっています。
モーテンセンはカールの襲撃から唯一生き残った刑事でした。彼は同僚を殺害された復讐のため、ジェリコを利用しますが、さらにカールのライバルであるテンダーロインのスポンサーにもなり、二重の罠を仕掛けてカールから証拠のテープを奪おうとします。
一方、カールはジェリコを使ってテンダーロインを打ち負かそうと躍起になりますが、ジェリコの背後にモーテンセンがいることを嗅ぎ付け、ジェリコを脅迫し、モーテンセンのシナリオの裏をかこうとします。
はたして、ジェリコはカールとモーテンセンのどちら側に付くのか。
さらに、テンダーロイン、降格されてしまった元一番手ポール、ジェリコに付くジェズも入り乱れて、予測不能な状況に・・・。
もちろんギャンブル映画ですから、どんでん返しもあります。カール、モーテンセン、テンダーロインなど個性的なキャラクターも活きているのですが・・・。
主人公があまりに地味過ぎました・・・(^_^;
フレディ・プリンゼ・Jrのファンの人には申し訳ないのですが、これはもう配役のミスと言っていいのかもしれませんね。作品の世界観に合っていないような気がしました。もっとワイルドな役者を起用すれば面白かったのになぁと・・・。例えば、コリン・ファレルとかね・・・ギャラ的に無理かな?
あとは、やはり邦題ですね。ナインボールだから「9」という安易なタイトル。「9」がラッキーナンバーであるなんて一言も言いませんし、「9」を象徴的に扱うシーンも一切ありません。むしろ、カールの部族の証である「8」のほうが印象に残りました。
ストーリーが良かっただけに・・・う~ん、残念。