監督:リチャード・カーティス
製作:2003年、イギリス/アメリカ
作家と家政婦
キャスト:コリン・ファース、ルシア・モニス
弟に恋人を寝取られた作家ジェイミーは傷心のまま南フランスに短期滞在へ。そこで雇われた家政婦オーレリアに惹かれていくがポルトガル人との彼女とは言葉が通じない・・・。
義理の父と13歳の息子
キャスト:リーアム・ニーソン、トーマス・サングスター
最愛の妻を亡くし悲しみに暮れるダニエルは義理の息子サムとの仲を深めようと悩んでいたが、サムは同学年の女の子ジョアンナへの片想いに悩んでいた。
ロックスターとマネージャー
キャスト:ビル・ナイ、グレゴール・フィッシャー
落ちぶれたロックスターのビリー・マックとマネージャーのジョーは1曲のクリスマスソングに懸ける想いから友情愛に気付く。
新婚夫婦と友人
キャスト:キーラ・ナイトレイ、アンドリュー・リンカーン、キウェテル・イジョフォー
親友ピーターとジョアンナの結婚式を盛り上げたマークは誰にも知られたくない恋に悩んでいた。
モテない男性と友人
キャスト:クリス・マーサシャル、アブダル・サリス
ケータリングの仕事をしているコリンはナンパしても誰も見向きもしないことに腹を立て、「イギリス女よりアメリカ女だ!」と友人トニーの忠告を無視してアメリカへ行くことを決意する・・・。
スタンド・インの男女
キャスト:マーティン・フリーマン、ジョアンナ・ペイジ
映画スターの代役(スタンド・イン)のジョンとジュディは世間話をしながら濃厚なラブシーンを演じていたが・・・。
英国首相と秘書
キャスト:ヒュー・グラント、マルティン・マカッチョン
新任の英国首相デヴィッドは秘書のナタリーに一目惚れ。しかし、自分の置かれている立場との葛藤に悩んでしまう。
夢見る女性とその相手
キャスト:ローラ・リニー、ロドリゴ・サントロ
同じ職場で働くカールに2年7ヶ月も恋心を抱いていたサラ。やっと手にした絶好の機会のはずが・・・。
夫と妻と別の女性
キャスト:エマ・トンプソン、アラン・リックマン、ハイケ・マカッシュ
夫ハリーとハリーの部下ミアとの関係に不安を抱くカレン。クスマスプレゼントをきっかけに不安が確信へ・・・。
それぞれが愛に悩みながら5週間後のクリスマス・イブを迎える群像ラブストーリー。
Comment:
あまりのキャストの多さに名前が覚えられません。
でも、それぞれの人がリンクしあう脚本は秀逸です。
ストーリーは「作家と家政婦」と「義理の父と13歳の息子」、「新婚夫婦と友人」が感動しましたね。
特に「作家と家政婦」のプロポーズのシーンはこの作品のクライマックスと言えるでしょう。
笑えるシーンは英国首相デヴィッドを演じたヒュー・グラントのダンスシーン。
微笑ましいシーンはサラを演じたローラ・リニーがカールを自宅に泊めることになったときの喜びを表現するシーンと部屋を片付けるシーンかな。
すごいと思ったシーンはサムが憧れる少女ジョアンナの歌唱力。マライア・キャリーの「恋人たちのクリスマス」をよく歌えたものだと関心してしまいました。
ミスター・ビーンことローワン・アトキンソンも気の利くおじさん役を好演。推察ですが、空港で困っていたダニエルとサムの様子を察知する観察眼を持っていれば、ハリーがペンダントを購入したのは浮気相手に贈るものだと勘が働き、カレンが戻るまでの時間稼ぎをしていたのではないでしょうか。
カレンのような悲しい愛やマーク、サラのような切ない愛もあるが、ジェイミー、サム、デヴィッドのような愛は生きていくための力になることを、そしてその力は、年齢、性別、人種とは関係なく世界中の人々が持っていることを教えています。
ファーストシーンとラストシーンを、さまざまな人が再会の喜びを分かち合う空港ロビーにしていることはそのような意図があるのでしょう。
キャストや個々のストーリーが多いので上映時間も2時間を超えてしまいますが、観終わった後はLOVE & PEACEを感じずにはいられない作品でした。
第29回LA批評家協会賞 助演男優賞 ※ビル・ナイが助演男優だそうです。