黙って服従することは、
しばしば安易な道ではあるが、
決して道徳的な道ではないのだ。
それは臆病者の道なのだ。
(マーチン・ルーサー・キング)
マーチン・ルーサー・キング牧師は言うまでもなく、
アメリカの黒人解放運動の指導者。
1968年、キング牧師が暗殺されたとき、
アメリカ全土の黒人が嘆き悲しんだと言われるほど、
長らく不当な社会的不平等に苦しめられてきた黒人たちにとっては
「希望の星」的な存在だった。
文字どおり、彼の命がけの運動があったからこそ、
アメリカの黒人の地位はその後大きく向上したと言っていい。
実は、この言葉の前には、
不正な人種的隔離を受動的にうけいれることは、
抑圧者たらに、
彼らの行動が道徳的に正しいと告げることだ
という一節がある。
自分の置かれている現状をそのまま受け入れてしまうのは、
たしかに楽な生き方かもしれないけど、
それだけでは自分自身も環境もまったく変わりはしない。
変化を起こすのにもっとも必要とされるのは、
行動。
たとえそれが従来の「常識」に反抗することであっても、
敢然と勇気を奮い起こして立ち向かう。
自身の心に巣食う「臆病」をいつ断ち切れるか・・・・
それが現在の不遇から脱する第一歩。