人間は誰でも、
背伸びをしたがるところがある。
俗に言う「いいかっこしい」ね。
たしかに、背伸びをすれば、
今まで見えていなかったものが見えてくるというメリットはある。
でも、いつまでも背伸びを続けることはできない。
経済力、あるいは体力、精神力など、
どこかでほつれをきたし、
結果は一時のはかない夢で終わってしまうものなの。
なまじ、背伸びをして知った世界が豊かであったりすると、
現実との落差に絶望したり、
やる気をなくしたりしてしまうでしょうね。
どんな人にも、
絶頂にのぼるタイミングというものがある。
たとえ、その絶頂が、
他人と比べてはるかに低いものであっても、
そんなことは関係ない。
自分で、
「ああ、いま最高のところに立っているわ」
と実感できれば、心は満ち足りるもの。
その満足感を体験できれば、どれほど幸せかしら。
背伸びばかりして、
自分にとって本当の意味での絶頂を
知らずに生きていくことほど不幸なことはない。