オレは野球をはじめスポーツとかはあまりよく分からないし、

かと言ってにわか的なファンでもないけど、

このコツコツヒットを打つことがいかに大変なことかはよく分かる。

ここまで地道に出来るのはすごいんだけど、

同時にここまで地道にやらせてもらったのもすごいことだと思う。

もちろん、イチロー選手も例外でなく、小さい時と一つも変わらぬ、まさに40になっても野球少年のまんまだから、野球が好きで好きでたまらない。

野球への情熱は今も昔も変わらないどころか、昔以上なのは間違えないのだろう。

だから地道に続けられる。

ただ実際は、それをやらせてくれる、その機会を与えてくれる周りがあったからこそ、今日、4000本達成の瞬間を味わせてくれたのは間違えない。

さっきニュース見ていたんだけど、「あそこまで周りの人が喜んでくれた。半泣きした。」

言い換えるとそれは、「4000本達成の瞬間を与えてくれた周りの人がいてこそ、4000本はあるものだ。」ということをおっしゃっていた。

まさにその通りだと思う。

いくら自分が良くても、周りがダメと言えば、それはダメなんだよな。

イチローは周りから孤高と言うか、悪く言えば宇宙人的な扱いをされやすいタイプだ。

狭い日本人の度量の中では、個性が強すぎるというタイプに見られ、周りに必ずしもよくみられるばかりではないタイプ。

イチローもそれを分かってか、分からぬか、他人を寄せ付けない部分もある。

(ただ・・・の割には彼の場合は結構、周りとうまくやっていたりもするのかな。)

そんな彼を見て、「何やかんや言っても周りのことを気にするようになってきたな、周りあっての自分だということがここ最近つくづく分かってきたんだな。」

分かる、分かる・・・

でも、本人としては、心強い現実と言うよりは、辛い現実なんだよなと言うこと。

ここ数年彼の場合は特にスランプに悩まらせてきたのは、オレだって知っているよ。

かつて年間200本と言う、一流の野球選手でも達成不可能なノルマを、いとも簡単に達成してきた頃とは、もう違う。

今のイチローはピークをとっくに過ぎ、下降線をたどっている、並のベテラン選手と同じ。

そんな自分になって初めて自分を真摯に見れることが出来たんだろう。

自分自身、野球をやらせてもらえなくなる日が来る、そんな恐怖に彼はもがきつづけてきたんだろうな。

野球全く知らないオレもよく分かるよ。

おめでとう!

ま、野球やらせてくれる残りの日々を考えなければいけないけど、

どうせ、いつかは終わるんだよ、遅かれ早かれ、どんなことでも、

時の流れにわがまま言ってはいけない。

ただ気楽に行ってくれよ。

どんな目標持つかは自由だけど、4500とか5000ということはもう若くないんだし、

言わないほうがいい。

あえて具体性を作らない。

ギスギスし過ぎだから、

気楽に行ったもの勝ちだったりもするよ。

それよりも、「野球選手、鈴木一朗を一日でも長く全うするだけ」でいいじゃないか。

野球と言う自分自身の人生、生きる意味、まさに自他共に認めてもらえるライフワークがある。

少なくとも日本なんかでは、それがない人たちって物凄く多いんだ。

4000本安打が無くても、イチロー選手は十分に幸せ者だよ。

その喜びを享受して、大好きな野球を続けてほしい。

それだけしか彼には言えない。