来週で地震が起こって1ヶ月になる。

もうここまでくれば、大分元通りっていう雰囲気が東京ではしても、被災地ではまだまだ。

それどころか、被災後格差が日に日に広まっているという。

かたや次々と芸能人が炊き出しやら、今となっては過剰すぎる救援物資が届いている避難所もあれば、かたや未だ水も食べものも、灯油も行き渡っていない避難所も多々存在するという。

かたや、芸能人の炊き出しのご馳走のオンパレードに、多くの救援物資を土産に持ってくるせいか、地震前よりも生活水準がよくなって、かえって太ってしまった被災者もいる反面、

高台や奥地の家に避難したきりの被災者は、水も食べものもなく、灯油もなく、苦しんでいる。

津波で全滅した漁港で生き残った海の男達は、漁師と言うプライドから、そういう炊き出しも施しでしかなく、拒否したりするという。

最近それに油を注いで、さらに格差を広めているのは、今となっては先を争うかのように、チャリティーだ、といって、テレビに露出を図ろうとしている芸能人連中の存在。

そういう奴は表の一面しか見ていないんで、チャリティーとはいえ、決まった場所で決まった手段でしかやらない。

結果としてそれが格差を広めている現象が起きてしまう、震災後の余りにも皮肉な人災。

炊き出しするのはいいが、皆で学校に集まるのでなく、自衛隊や警察と一緒にもっと高台へ、奥地まで救援物資の提供も兼ねて、入り込むようなことがあってもいいんじゃないのかね~。

そのついでに津波で破壊された家屋の掃除でもしてあげれば、炊き出し以上に喜ばれそうな気がするけど。

またここにきて目立っているのが、まるで義援金寄付合戦ともいえる、高額寄付。

金持ちの余裕の一言につきると思うけど、どっかの社長みたいに、やれ10億だ。100億だ。

そんなことするんだったら、そんなお金、義援金って言っているだけで、具体的にいつ、またどこのだれにいくか分からないわけだし、そんな火事場への札束の投げ銭はいらないんで、被災者に仕事だせっていうの。

都心のハローワークも求人が減ったりしているけど、被災地のハローワークはほとんど求人数ゼロの状態なんだぜ。

会社から40分圏内にレオパレス借り上げて、家族全員でなくても単身赴任のお父さんの一人や二人くらい被災地から連れて帰ってこれるでしょう。

社長が10億、100億も募金できるレベルの企業だったら、そのくらいのカネいくらでもあるでしょう。

被災者それぞれ仕事も失い、折角内定もらった企業も津波で流されたり、採用取消で、仕事が無くなっている辛すぎる現状を斟酌すれば、札束の投げ銭って逆に有難迷惑に写ってしまうんじゃない。

「そんな有形無意味のことされるんだったら、仕事くれ!」

「あるいはそこまで義援金にこだわれるのなら、被災地の隅から隅、津々浦々札束からバラした万札入りの封筒を配ってくれよ!」

「もしそういうことやったら、オマエさん総理大臣にしてやるよ。」

そう言いたい被災者の人達って少なくないような気がするな。

チャリティーの彼ら曰く、「我々一人一人今何が出来るか」の答えとしてだしたチャリティー。

しかし、今の現状を見るとチャリティーという名のパブリシティーに見えてきてしまうよ。

要は「被災者が今一番何がオンタイムで必要か」というのを考えないでやっちゃっているんでこうなっちゃうんだ。

多分、まだまともに被災者のニーズにかなったチャリティーしたっていうのは、国生さゆりくらいなんじゃないの。

生理用品や紙おむつだったり、札束にくらべりゃ、随分と地味な救援物資だけど。

あえてカネバラまくんじゃなく、「非常時にモノがないとき、女だと一番何がこまるか。」という、当たり前のことだけど、誰も気づいていないところに気づいた国生は偉かった。

こういう時、頑張り屋さんの不器用女はすごい。

かたやカワイ子ちゃんの世渡り上手女の新田恵利なんかじゃ、到底考えつかないことをやったんじゃないの。

オレはどうしたかって?

10億とか、100億って言うカネなけりゃ、男なんでそんな生理用品も使ったことないんで国生みたいなアイデアなんぞまず浮かんでこない。

ただそんなんだったら、カネなんてだしても、せいぜい500円くらいまでにしておいて、あとは家の節電や節水に努めていたほうが、カネもかからなければ、利口だし、高い効果も出るかもしれないと思うけどな。

オレだって都心の被災者。

被災後、就職難民になってしまったよ。

でも、やれることはいくらでもあるんでいつも通りにやっている。

繰り返しになるけど、「被災者に哀悼と誠意を示したい」って言うんなら、500円の募金で十分だよ。

ちなみに上野のホームレスはそれを100円でやっているわけだしさ。