昨年の記事ですが、こちら。
「雇用調整助成金」の不正受給公表が累計1,446件 全国ワーストは愛知県、年商を上回る不正受給は31社
徐々にピークアウトしつつある
雇用調整助成金の不正受給摘発。
記事には
「雇調金の特例措置が始まった
2020年4月以降の起業が74社」
とあるので、この辺はもしかすると
起業直後の会社に近づいて、不正受給をそそのかした
自称コンサルとかいたのかもしれませんね。
これから起業する皆さん、
あるいは起業から間もない皆さん、
起業当初というのは驚くほどたくさんの魑魅魍魎が
近寄ってきますから、くれぐれもご注意ください。
「直近年商を上回る不正受給額を受け取っていた」
なんてのを聞くと、
いかにもバレそうな規模感だと呆れてしまいます。
目を付けられなさそうな規模感くらい
分からないもんでしょうかね。
私は10年ほど助成金業務をやってきましたので
この雇用調整助成金が
いかに異例で、かつ不正受給を招きやすい建付けだったか
よくわかります。
行政からすると助成金というのは、不正受給との闘い
と言っても過言ではありません。
うっかり要件を甘くして不正受給が横行すると、
病的なくらい要件が厳しくなり、
ほとんどだれも利用できない制度に成り果ててしまうほど。
実際、コロナ以前の雇用調整助成金は
ほかの助成金と比しても極端に使いづらい助成金
だったのです。
コロナ禍において雇用調整助成金が
当初「あまりにも使いづらい」と批判されたのも
コロナという環境の激変に助成金ワールドの住民が
全く対応できていなかったことの現れです。
大体助成金のスピード感は、
「○○してから1か月以内に申請」とか定めておいて、
その書類の本格審査に入るのは申請から5か月先、
支給決定がさらに1か月後とかいうもの。
申請側からすれば
「5か月間寝かすんなら、1か月以内に申請とか急かすなよ」
と思います。
それが雇用調整助成金では、
締め切りも甘々(事後提出可)、
支給決定も2週間後とか、信じがたい緩さになりました。
「これはものすごい金額と件数の不正受給が起こるぞ」と
私も思っていました。
案の定、これまでに大量の不正受給摘発がなされています。
社労士にも逮捕者が出ており、中には不正受給額が億単位に
達しているケースもあるようです。
不正受給の横行が容易に予測できたということは
その摘発も容易に予測出来ました。
「大量に不正が発生するから
コロナが収まったら一気に潰しにかかるぞ」と
当局も腕を撫していたでしょう。
ここぞとばかりに不正に手を染めた連中は
粗忽と言うほかない。
私がもし悪党なら、
今後しばらく行政の摘発は
雇用調整助成金に向くはずだから
ほかの助成金をちょろまかしてやろうと
考えるでしょう(笑)
摘発が厳しくなることが目に見えている助成金に
飛びつくなんて、悪党として先見の明がなさすぎます。
私の目には要件が甘々になった雇用調整助成金なんて
不正受給に飛びついてくるうっかり八兵衛を
捕えるための餌にしか見えませんでした。
こういう人は何をやらせても失敗すると思いますね。
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