社労士を開業する前、
私は従業員数30名弱のとある中小企業で
働いていました。
総務課長という名の
社長に次ぐポジションでした。
(小さい会社なので課長でもナンバー2)
その会社は私が辞めた10年後、
買収されて消滅しました。
その事実を知った時の私の感想は、
「ああ、やっぱり」
ちょうどやめ際につけていた当時の手帳には
こう書かれています。
「潰れはしないだろうが
来年は相当苦戦すると思う」
「発注自体が著しく縮小している。
もっと真剣に営業をかけて未来へ備えるべきだろう。
しかし社長はのんびりお菓子を買ってきたり、
たいした必要もない日報を作り直している。」
「やらなくてもいい各種の表作成に社長自ら熱中し、
生産性のない官僚主義に陥っていては
到底上昇は見込めまい」
先行きをかなり悲観的に見ていることが分かります。
そして社長にその危機感がないと
観察しています。
買収者は上場会社だったので、
決算報告などに詳しい内容が書かれていました。
買収額は5600万円ほど。
買収時点で、過去3期連続で赤字。
3年分の赤字合計は3339万円でした。
その社長は
「オレは謙虚だから他人や他社に学ぶんだ(ドヤァ)」
と言い放つタイプの
謙虚とは程遠い性格だったので、
おそらく赤字はもっと以前から続いていたでしょう。
わずか3年の赤字で会社売却を決断するワケがない。
上記の悲観的見通しのもう一つの根拠は
社長が会社をほったらかして
ハワイ旅行に行ったことにありました。
いやハワイ旅行くらいはいいんです。
たまには羽を伸ばしたらいいと思います。
問題はそのハワイ旅行中に
社長が腰を痛めて、
腰が痛いのにホノルルマラソンに
強行出場したことです。
結果的に腰を悪化させ
帰国後2週間ほど
会社に復帰できずにいました。
その状況下で私に対して言った言葉も
衝撃的でした。
「課長としての自覚がない」
どの口がそれを言うかという
レベルです。
このあたりから
「この会社、今は好調だけどもうダメかも」と
思い始めていました。
私がなぜその会社を去ったかというと
社長から暴行を受けたからです。
よく襟元を両手でつかんで
相手を自分のほうへ引き上げる動作ありますよね。
アレでした。
翌日、それでもまあ怪我したわけじゃなし
会社に行くかと思って鏡を見たら、
喉元に大きなアザが黒々と残っていました。
それを見た瞬間、
「あ、ここまでだな」と。
かなり見栄っ張りな社長でしたから
赤字が出ていても
ギリギリまで状況を改善しようと試みたはずです。
果たして何年間の赤字に耐えたのか。
私が辞めた時が
業績のピークだったと思うので
5年かけて黒字が縮小し、
5年間赤字が続き、
買収消滅、
という展開がリアルな気がします。
自力で立て直すのは諦めて、
倒産しないうちに
売却してしまおう、
そういう判断だったのでしょう。
この一連から
経営者の皆さんには
どんな社長がせっかく作った会社を
滅ぼしてしまうのか
読み取っていただけたらと思います。
*****************************
小林事務所は
社会保険の新規加入手続き専門事務所です。
秒速で手続きを片付けて
本業で売上を伸ばせます!
顧問契約のない専門事務所。
専門家をアプリ感覚で使ってください。
全国対応 面談不要 単発上等
ご依頼・ご相談・料金表はホームページより。
画像クリックでHPが開きます。
Youtube チャンネルもやっています