別注制作のご依頼を頂きました。
依頼主は、以前より ANETAKA をご愛顧くださっている、京都嵐山に
お住まいのご夫妻。 7月に ” 蓮色香 ” でコラボレーションした
染色家 村山歩さんへの依頼で、クッションカバーとタペストリーを制作しました。
テーマは ” 龍と蓮 ”
龍と蓮には何故か心惹かれるのだそうです。
以前もステンドグラスで作った、蓮の照明をお選び頂き、使って頂いています。
ANETAKA では本当に沢山の素敵な方々とのご縁を頂いているのですが、
こちらのご夫妻とも、いつも楽しい時間を過ごさせて頂いています。
物選びにもこだわりがあって、手作りのものへの理解もお持ちのお二人です。
ご了解を頂いたので、完成品の紹介をしたいと思います。
まず、クッションカバー。
現在使用しているクッションのサイズに合わせることと、タイで購入された
蓮の柄のカバーに、色目を合わせてくださいとのご依頼。
ベージュよりの黄色とモスグリーンの色目で、型染めです。
沖縄の紅型染らしい、鮮やかな配色に仕上がりました。
使って頂く際にいくつものバリエーションで楽しんでもらえるよう、
片面ずつ色を合わせています。 素材は絹です。
もう一つ、タペストリー。
リビングへの入り口の扉に、幅10cm・高さ165cm程のガラスの
スリットが入っており、そのガラス部に合わせて、
タペストリー状の生地を染めて欲しいとのお話でした。
モチーフは ” 龍 ”
素材は麻で、筒描きの手法で制作しています。
遊び心もお持ちのご夫婦で、打ち合わせの際には『こんな風にしたら
面白いかな~』などと、楽しい想像を膨らませていたのですが、
作家の提案で、家紋を描き入れることに。
そして、蓮もお好きならと『蓮の花も入れてしまおう!』と
作家の遊び心も加わって完成。
龍の足のツメを5本にし、家紋を掴んでいます。
龍の足のツメは、中国では皇帝用には5本、一般には3本なのだそうで、
日本では龍が渡って来た際に、何故か4本になって定着しているそうです。
両方共に今回は、デザイン図や色サンプルなど、確認無しの完成までの
お楽しみだったのですが、完成品を見てとても喜んで頂けました。
それもご夫妻の信頼して下さる心があったからだと思い、
とても有難く、また嬉しく思います。
この場を借りて、本当にいつもありがとうございます!!
目に見えないものにも言葉があって、”縁”というのもその一つで、
作家が、沖縄で紅型を学んでいた時期に、ご夫婦が沖縄に旅行へ行き、
飛び込みで訪れた染色工房が、彼女が働いていた工房であった。
人と人との縁。本当に不思議で、素敵なことですね。



