2011.3.11』

その時は突然訪れました。
震度7という大地震、更には津波という まさに天変地異という言葉が頭を過るような出来事でした。
振り返るとそれはもう、思い出したくも無いような事もあったと思います。

宮城に蔵を構える平考酒造さんも、震災の影響で電力が2週間停止。
その影響で一切の温度管理が出来ず、放置され続けた醪たち。
蔵元さんにとって、醪とは=子供のような存在です。
その中で何も出来ずにただただ時をの経過を過ごした醪は納得の行く味には 仕上がらないだろうとそのまま廃棄することを決断したそうです。

ですが、廃棄するにしてもお酒がどれぐらい出来たのか税務署に報告することになったそうで、リッター数を計算するために お酒を搾ることになりました。

そしたら、何と。
この2週間も放置されたお酒がお酒として生きていたのです!!
純米、吟醸、大吟醸、などどれもめちゃくちゃ美味しく仕上がり、力強さもあり 蔵人一同、搾ったお酒の前で円陣を組み、泣いて喜んだそうです。

酵母の生きる力を感じたこのお酒を「希望の光」として、販売。
復興支援も含めて、大反響のお酒へとなりました。

ただ、このお酒は二度と造ることは出来ません。
また、蔵の復興支援という 敬意の思いも強く、震災で完結したお酒としてその後、造られる事はありませんでした。

ですが今回、日本だけでは無く世界中で猛威を振るうコロナウイルスが取り巻く環境は 当時の東日本大震災の時より厳しい状況に陥っていると思います。
この難局を乗り越える為に、蔵が封印し続けていた「希望の光」をオマージュし、 蔵・酒屋・飲食店が円陣を組み、乗り越えるべく発売することになりました。

そんな特別な「希望の光」を呑んで献盃

メイド・イン・ミヤギにこだわり、ひとめぼれを使用。
蔵の華よりも柔らかく ソフトな口当たりと膨らみを実現しました。
穏やかな香りで牡蠣や貝類の相性バツグン。