北欧ヴィンテージ食器をお探しの方は

一度は ‟ Sモデル ” という言葉を

聞いたことはあるのではないでしょうか

 

今回はそのSモデルについてご紹介します

 

 

Sモデルとは?

 

 

Sモデルとは、

簡単に言うとフォルム(形)のことです。

 

👆さまざまな絵柄(デコレーション)でデザインされていることにお気づきかと思いますが、ベースとなるフォルム(形)のデザインはすべて同じです。

 

各絵柄にはシリーズ名が付けられていますが、

これらのシリーズを総称して「Sモデル」と呼びます。

 

 

Sモデルには、

さまざまなカップやプレートのサイズ違い、

さらにはティーポット、コーヒーポット、クリーマー、シュガーポットなど、豊富な形のバリエーションがあります。

 

 

上の写真👆をご覧いただくとわかるように

サイズの違うカップやプレートなどもありますが、

これらもすべてSモデルに分類されます。

 

ちなみにSモデルのSは、

フィンランド語で「同じ」を意味する

「same」のSだとか。

柄は違えど、形が同じということでしょうか☕️

 


絵柄(デコレーション)はどんなシリーズがあるの?

 

今、お店にあるものだけで挙げてみると…

 

1.Ruska

2.Rosmarin

3.Anemone

4.Kosmos

5.oliivi

6.Fructus

7.Otso

8.Ruija

9.Meri

10.Taika

11.Flora

12.Salla

13.Uhtua

14.Koralli

15.Aslak
16.Tunturi

 

16種もありました。(2024.9現在の写真)

 

今ここにはないけれど

これまでに取り扱ったものを挙げると

 

 

17.Milja

18-21.HLA(オレンジの花、グリーンの花、ターコイズブルーの丸デザイン、グリーンの丸デザイン)

 

 

扱ったことのないものを入れると

 

22.Suvanto

23.Baltic sea

24.Saimaa

25.   Selja

26.   Fennica

※追記 お客さまからもう一つあるよ♩と教えていただきましたおねがい

27.  Hilkka

 

などがあります。

 

最低でもここに挙げた26種類27種類

あることは間違いありませんが

これ以外にもまだまだあるようです。

 

全部で正確に何種類あるかは

実は私にもわかりません。

 

「このシリーズ忘れてるよ!」などありましたら教えてください♩

(さっそく教えてくださったお客さまありがとうございます!)

 

「えー!こんなのあったの?!」みたいな出合いがあるのもSモデルの魅力です。

 

 

Sモデルをデザインしたのは誰?

 

 

アラビアを代表する女性デザイナー、

Ulla Procopé(ウラ・プロコッペ)

デザインしました。

(写真はARABIAのサイトからお借りしました)

彼女は1948年にARABIAのデザイナー部門に

採用され、それから1966年までの18年ほど

ARABIAで勤められていました。

その後、1968年に亡くなられています。

 

その長い期間のなかで、1951年には健康上の理由から、彼女はろくろの使用を断念せざるを得なくなりました。

これをきっかけに、カイ・フランクが彼女を製品デザインチームに迎え入れたといいます。

 

そこから、彼女は量産製品のデザインに興味を抱くようになり、

1960年にSモデルの始まりとなる、

Ruska(ルスカ)シリーズが誕生しました。

 

 

Ruskaとは?

 

人気のシリーズが数えきれないほどある

ARABIA社ですが、

最も多く売れたのはこのRuskaシリーズと

言われています。
 

焼成温度が高く、堅く丈夫な炻器で

作られています。

当時、家電製品の普及に伴い、

テーブルウェアやキッチンウェアにも

耐久性が求められるようになったこともあり、

こうした丈夫な食器がデザインされたようです。

 

当時のカタログを見ても、はっきりと

『オーブンにも食洗機にも対応している』

と書かれています。

(当店では製造から50年以上経っていることから、お手入れの際は手洗いをお勧めしています)

 

当時のカタログで、べた褒めされていた

ので一部ご紹介。

 

超高温で焼成されるため、本体はほとんど壊れません。

オーブン耐性、冷凍庫耐性、食洗器耐性があり、ほぼ欠けません。

そして、最も重要なことは

電子レンジで使用できることです。

 

つまり、ARABIA炻器を購入するということは

非常に賢明な投資をした、ということです。

 

気持ちの良いほどの褒め具合ですね!

 

作られ始めてから60年ほど経ちますが、

今でもこれだけ美しい状態で残っていることが、

それを証明しているのではないでしょうか。

 

これが、Sモデルの始まりとなり

その後、何十種類ものデコレーションで

デザインされ販売されていきます。

 

これだけ長い間、展開されていることが

Sモデルがいかに完璧なフォルムだったのかを物語っています。

 

 

各Sモデルにデコレーションを手掛けたデザイナーは?

 

 

1.Ruska  Ulla Procope

2.Rosmarin  Ulla Procope

3.Anemone  Ulla Procope

4.Kosmos  Gunvor Olin-Grönqvist

5.oliivi  不明Olga Osol(※追記:不明と記載していましたがOlgaさんだとわかりましたので追記しておきます) 

6.Fructus  Gunvor Olin-Grönqvist

7.Otso  Raija Uosikkinen

8.Ruija  Raija Uosikkinen

9.Meri  アラビア製品開発部門

10.Taika  Inkeri Seppala

11.Flora  Esteri Tomula

12.Salla  Raija Uosikkinen

13.Uhtua  Inkeri Seppala

14.Koralli  Raija Uosikkinen

15.Aslak  Inkeri Seppala

16.Tunturi  Olga Osol

17.Milja  不明

18.HLA  Hilkka-Liisa Ahola

19.Suvanto  Raija Uosikkinen

20.Baltic sea  不明

21.Saimaa  Richard Lind

22.   Selja  不明

23.   Fennica  Richard Lindh

 

この様に多くのデザイナーが関わっています。
 

Sモデルの生みの親である

プロコッペさんご自身が手掛けたシリーズは

ルスカ、ロスマリン、アネモネの3種。
 

Meriもプロコッペさんデザインと

書かれているものを目にしますが

亡くなられた年代から推測しても、

彼女がデザインすると合わない…

 

そこで当時のカタログを見ると、

 

フォルムはプロコッペさん、

デコレーションはARABIAの製品開発部門

だと書かれていました。

 

このことから

ウラ・プロコッペさんがデコレーションを

手掛けたシリーズは、やはりRuska・Rosmarin・Anemone 

の3種だと考えられます。

 

(また何かわかったことがあれば追記します🫡)

 

 

最後に

 

今回、Sモデルについてご紹介しました。

 

コーヒーカップやティーカップ、プレートなどフォルムだけでもたくさんありますが

そこにデコレーションの違いを組み合わせると、すごい数に!

 

奥が深く、それ故に

魅力がいっぱいなSモデル。

コレクターさんが多いのも頷けます。

 

これからどんどん深まる秋。

 

お好みのサイズやデザイナーで

Sモデルを探されてみたり

ご自身のお持ちのSモデルを使ったりで

特別な時間を過ごされては

いかがでしょうか?

 

 

ちなみにすでに書いてたいくつかのSモデルのシリーズについての記事がコチラ☟

 

大人気のSモデル、気がつけば

たくさん書いていたようです。

 

よければ、ご覧ください🍀

 

HLAシリーズについて

 

Flora(フローラ)について

 

Otso(オッソ)について

 

Blue Kosomosについて

 

Blue Ruskaについて

 

 

最後までお読みいただきありがとうございましたおねがい

 


https://www.instagram.com/bloem_mooi/