俳優がR-1決勝進出
R-1初の快挙が起こった。
ファイナリスト経験者5人を含む実力派ピン芸人が居並ぶ中、
場違いなほどおとなしい男がいた。「緊張はなかったけど、
視聴者気分だった」と振り返る鬼頭は、
本職が俳優だ。チョイ役ながらドラマ「時効警察」や映画「誰も知らない」などに出演してきた。
もともとお笑い好きで大学卒業後、
コメディー劇団「動物電気」に所属。その後、ハイレグタワーに所属する一方で、
06年からコントユニット「夜ふかしの会」でライブは行ってきたが、R-1は昨年が初出場。
「エンタの神様」にも1度出演したもののネタは1本しかない。
それでも今回、役者として鍛えた滑舌の良さを生かし“本のおもしろ紹介”で爆笑をとり続け勝ち上がった。
まさかの決勝進出で、賞金500万円がちらついても“役者第一”のスタンスは変わらない。
都内で家賃3万3千円のアパートに住み、昨年の年収は120万円。
そのうちデパ地下の総菜屋でのアルバイトで100万円を稼ぐ鬼頭は「加瀬亮さんみたいになりたい」と売れっ子を夢見ている。
2回戦後に鬼頭と将来の話をしたという所属事務所も「やっぱり役者でということ。
(お笑いの舞台で)自己表現を学んでほしい」と挑戦を見守る。
“ゴールデンタイム生放送”という最高の舞台で輝きを放てば、俳優としてのオファーも有力。
僧侶修行の経験もある異色の30歳が、台風の目になりそうだ。