カスカス山 | しま爺の平成夜話+野草生活日記

しま爺の平成夜話+野草生活日記

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無か~し、昔。
あるところに、おじいさんとおばあさんが住んでいました。

おじいさんは闇で蕎麦借りに、おばあさんは側に忖度に出かけて、生活をしています。

あるとき、おばあさんがいつものように、皮の忖度をしていると、川上の方から、
どんぶりこ、どんぶりこと、大きなボボを忖度せよとはせまる亀様がやってきました。


なんば言っちょると
そげなこっぱづかしいこと、できんとよ。
だいだいおら、じいさまっつう旦那もぢの乙女やけん。

ということで一旦は拒否しましたが、おばあさんはボボ丸出しで忖度します。
これは昔、昔なので罪にはなりませんでしたし、団子をくれれば黙っていてやるとかいった雉もいませんでした。

その川上には、ボボ岩という巨大な気孔岩がありました。
が、あの黄門様が風紀を乱すとして、岩を竹で覆ってしまいます。
昭和には、R18未満参拝禁止指定をされたこともあります。

これが、最近話題になった黒羽の黄門ボボ岩です。
直ぐ近くには、岩室としては珍しく国指定史跡になっている、平将門と縁のある和見古墳群、日本一美しい古墳とされる下侍塚古墳、日本三大古碑の那須国造碑、九尾伝説の残る殺生石など、遺跡あまたである。
   
早足紀行で知られる奥の細道の松尾芭蕉も、この地に半月も長逗留し、浄法寺で一目惚れしたカエデとラブラブ生活をしている。

カエデのことは生涯忘れられず、養子にも楓の名を付けたことは、芭蕉ファンならよく知っているだろう。


奥の細道とは、かように奥深い名前なのである。

雉の話を出さなければ、30億で買ってやるなどと言う話も無かった時代の話である。