空き缶が吠えた。
そんなことをして再臨界は起きないのか?!
多分、可能性は少ないかと。
お前は水素爆発も可能性は少ないと言っていたな!
はあ。
今回は絶対再臨界はないと言えるのか?
それとも、また嘘をつくのか?
は、はい。
いや、絶対ないとは言えません。
じゃあ可能性はあるわけだな!
空き缶は、口から泡を飛ばして詰問している。
武白フェローが福久山に目配せして、官邸執務室を出た。
武白は吉川に電話する。
王様が火病だ。
とりあえず海水は止めろ。
おっさんが、また病気かい。
吉川は紙にこう書いてから、大声で命令した。
『これから海水停止を命ずる。しかし絶対に海水は止めるな』
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テレビ電話のなかで、海水停止をしているような素振りが見えた。
確かに空き缶は、海水停止を命じてはいない。
が、武白フェローは強い停止命令を感じた。
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