まずは、下の図を見てください(気象庁作成;先週の異常気象)。
赤い部分は、平均気温より高い地域、
水色部分は、平均気温より低かった地域です。
というイメージができてしまいます。
ところが、ここにどれくらい異常なのか、つまり何度くらい高く、何度くらい低かったのかを記入してみます。
さて、なんか変なことに気付いたでしょうか。
赤いところは、5℃以下の異常でも地図に載っています。
具体的には、アラビア半島、南アフリカからマダガスカル、エクアドル付近です。
一方、水色のところは、5度より大きな異常低温部になっています。
そこで、赤い部分も5℃より大きな異常部分だけにしますと、ほとんど差が無いばかりか、ひょっとすると水色部分が多くなります。
つまり、最初の地図のイメージだけでは温暖化にしか見えないものが、詳細を見ると低温化に思えてきます。
これはかなり極端な例ですが、グラフや数値のトリックにはこうしたものが結構あります。
十分に注意する必要があります。
これと似たようなマジックを使いますと、石油石炭の使用は、地球を寒冷化させたというイメージデータも作成できます(実際に1960年代は、小氷河到来が叫ばれたりしていました)。
データの見方は、なかなか難しいですね。
参考