さるほどに、望月あらはれぬ。霧壺の蟻戸渡のいよいよけさうあしくなりて、娃閉君のさらに攻めたるに、霧壺のいきけむいきけむとこそあへぎたりけり。
かかるほどに月もかたぶきあしたになりぬ。
女御のさめざめとなりつるをあはれと思ひて肩など抱きしが、さらにしとどになりて明るきにかほさえ見ゆるに、また七重八重にこそ。
いとあさましうあれど、君の霧壺をかばかりにまでありつるとなむ語り伝へける。
★問題 1
かかり結びの誤り箇所を指摘しなさい。
問題2
七重八重にこそ。
に続く省略文を書きなさい。
問題3
この文章における、冒頭と末の時刻に最も近いものをそれぞれ選びさい。
A 00~03時
B 05~07 時
C 12~15時
D 17~19時
E 21~23時