よくお邪魔するブロガーさんで、歴史にたいへん詳しい方が、日本の皇室の起源は百済にありとの説を書かれていた。
歴史の造詣が深い方であり、市井の研究者として多くの歴史ものを発刊されている方だ。
私も、その知識の多さを尊敬している。
しかし、この説には疑問を呈したい。
半島の教科書や、後日製作し三国史記のようなファンタジーではない歴史を考えると、百濟のできたのは4世紀半ばであろうことが推定できる。
たとえば、三国志にある東夷伝には、百済どころかその前身の馬韓でさえ記述が無かったと記憶している。日本で東夷伝を読むことは難しいが、大きい図書館ならあるはず。
ぜひ確認していただきたい。
今そのコピーを提示できないが、私の記憶によれば、日本の半島にある飛び地だったあたり(今の釜山付近)とのちの新羅付近の人間とは言語や性格・風習が似るが、のちの百済付近の集落とはそれらが大きく異なっていること、特に気性が荒いことが書かれていたと思う。
三国時代の三国志がすべて正しいとは言わないが、1000年後にる作った歴史物語である三国史記よりは、はるかに信頼できるだろう。
日本ではそれなりに国ができていた時代。
まだ豪族連合さえなく、日本とは大きく言葉や性格・風習も異なる村から、日本の大王家が生まれたと言うのは、私は納得ができない。
ただ、これはあくまで推論であり、この説で論争をしても意味がない。
だから、その方のところにも、長たらしい反論コメントは書かなかった。
そこで、ここに持論を書いておこう。
現在の天皇家起源のより事実に近いことを推測するには、皇室の男子、たとえばアメブロのブロガーさんでもある竹田氏あたりの血液を1滴ももらえればよい。
今の科学力をもってすれば、99%以上の確率で、この論の終止符を打てるだろう。
ただ、現在の歴史学会は、新しい科学を受け入れられるお偉いさんは少ないようにも思える。
またこれは笑い話の類だが、小澤氏の様に半島の大学で書物に書いていないことをいかにも書かれているように講演し、それを信じているような方もいらっしゃる。
(少なくとも、記述内容を理解していない)
権威ある歴史学者の多くの場合、骨格の様子だのといった、家族でさえ変化がある物を大切に説明する場合や本にしているものを、平成の今でさえ見かける。
外見など、整形をするととんでもなく変わる。
これは、明治前後の半島人と現在の半島出身の女優などを比べれば一目瞭然だ。
ただし、どんなに整形をしようが、あるいは環境が変わろうが、DNAはほぼ100%変わらない。
(数万年に1度の大きな突然変異を除く)
だから、人のルーツとかを考えるならば、骨格がどうの・眉がどうのと言ったことではなく、DNAで考えるのが、現在の科学では最も事実に近づけることだろう。
皇室関係は、アメブロブロガーの竹田氏もY遺伝子ハプログループなどを明らかにしていないため明言ができない。
が、日本人全体で考えると、日本人は複数民族の遺族集団のようなもので、世界的にも日本人にしかないパターンが少なくとも2つある。
これは、類似パターンはさておき、海外ではその存在を知られていない。
また、これほど複雑な混合民族集団も知られていない。
さらに、その構成比から考えて、日本人の多くが現在の半島人と血縁関係はないことは明らかだと言ってよい。
ただし、昔の百済付近にあった国の民族が、今は半島から消えてしまっているという考えをすれば別だ。
つまり、現在の半島人と昔の半島人は、民族が異なると言う考えだ。
この考えならば、ある程度は納得できる。
4世紀前後には、いや百済が消える7世紀くらいまでにいた半島人と、九州や奈良付近にいた日本人が同じだと言う考え方だ。
その後百済人は殲滅されて、現在は残っていない。
こう考えれば、百済人が日本人を作ったという考えも、無理すればできる。
でも、どうなのだろうか。
浙江など華中・華南からの日本への移動は、昔からあったようだが、半島からの移民はせいぜい6世紀くらいからだろう。
関東に、百濟や新羅、高句麗あたりからの移民が多く入って来たのは7世紀以降だろう。
その痕跡は多くの半島系名称神社や地名などから推察できるし、日本の場合には半島とは違い既に記録が残っているから、かなり詳しいことが分かる。
なお、一部マスコミはミトコンドリアで先祖や子孫を語ろうとする。
これも悪くはないだろう、
が、支配関係を知るにはミトコンドリアでは不都合が多い。
ところが、なんとしても日本人が独自の発展を遂げたとしたくない場合には、このミトコンドリア遺伝を持ち出すのは有効だろう。支配者層の遺伝を考えるには、全くと言ってよいほど意味がないと思うが。
Y染色体ハプログループの詳細や、日本人にしか見られないパターン。
あるいは、日本人の最も多いパターンが日本で生まれた突然変異であり、大陸系の由来である可能性はほぼ0%であることなどは、マスコミや歴史教育界ではほとんど教えない。
いや、受け入れないようにも思える。
このあたりに関しては、生化学の権威でもある学者が嘆いていた気がする。
まあ、自国嗜虐を良しとするマゾヒストが歴史の権威者である限りは、また一部の国民が事実を隠したい勢力の力に圧されている間は、こうしたことを義務教育で教えたりテレビ番組になったりすることは、極めてまれだろう。
EM菌の様な胡散臭い話は拡散しても。
残念なことである。
お隣のファンタジー歴史は荒唐無稽で、多少いろんな本を読めばすぐ嘘が分かる。
しかし、このあたりは内容の理解が難しいことから、まだまだ日本国民を騙せるのである。