【勘違いしやすい】三国志と三国史記 | しま爺の平成夜話+野草生活日記

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★三国志というのは、西暦で180年から280年くらいの間100年間の、中国大陸の歴史を書いた書物であり、書いたのは西暦298年頃に亡くなった陳寿である。


陳寿は三国が滅んだ後の国・晋の歴史家だ。


つまり、この三国志は前の国が亡くなってすぐに記述されたものであり、多少の過大過小表現はあっても、内容に大きな間違いは無いだろうと思われるものだ。



日本では通称・魏志倭人伝と呼ばされている書も、ここに記述されている。

(参考;魏志倭人伝と言う書物はない)


大陸では国がコロコロ変わっており、次に中原(北京から黄河中流域)を支配したものが、その地域の覇者となる。

民族的には、トルコ民族、モンゴル民族、ツングース民族、旧漢民族など多くの民族が、この地域の覇者となってきた。


ただし、どんなに覇者民族が変わろうと、基本的に次の国の覇者の元で歴史家が、sの前の覇者を記録すると言う作業は続いていたようだ。

(ただし、直後ではなく、次の次の覇者時代になったりはしている)


いずれにせよ、紀元前221年以前の話にはかなり疑問符が付くが、紀元後の話はほぼ事実に近いことが書いてあると推測できる。











★三国史記


朝鮮が、1145年に書き上げたはじめての歴史書風小説。

ただし、韓国などでは『正しい歴史』として義務教育で教えられているらしい。


大陸や日本の歴史書では4~7世紀に扱っている三国時代(新羅・高句麗・百済)を、紀元前1世紀からに伸ばしてしまっている。


(参考;三国志では、紀元前1世紀はおろか3世紀末期でも、朝鮮には国は存在しない。日本の記述とは比較にならないほどの原始生活記述であり、記述そのものも極めて少ない。



三国志のように、その時代の直後に書いたものではなく、1200年以上昔のことを記述した朝鮮最初の書物である。



日本で言うなら、今になって初めて桓武天皇や清和天皇の記述をするに等しい。

幼稚園児が、源頼朝の生誕秘話を語るようなものだ。



つまり、ほとんどが妄想小説である。


残念ながら、英雄・朱蒙(チュモン)も妄想である。


朝鮮半島を記述した大陸の歴史書には、当然出てこない。




こうした、ファンタジーはドラマとなって人気をはくしている。



私も、あちらのファンタジードラマは大好きだ。


が、ドラマと歴史を混同してはいけない。



かなり時代がくだって最近の出来事でも、わずか1、2行の記述しかないチャングムが、数十時間のドラマになってしまったりする。


だから、その内容の真偽は考える必要もあるまい。


ひどい場合には、『鳴梁』のように記述の切り貼りをして、歴史を改変してしまう。








正しい歴史とか、歴史観の統一など不可能であることがわかるはずだ。



ただし、政府関係者はわかっていてもそれは言えない。




ファンタジー信仰者の声と力が、あまりにも大きいからだ。









いつも思うのだが、小説等ならともかく、ニュースとか歴史解説とかいう場合には、明確な嘘は報道すべきでないと思う。




日本人の多くが誤解していると思うが、ニュースなどの報道は事実ではなく、事実にしたいことを流している。






ある方の裁判でM新聞は、「新聞に事実を書く義務はない」と言い切ったらしく、告訴者を唖然とさせていた。




新聞や報道とは、その程度のものである。





公共放送が台湾人1万人から訴えられた件も、話のポイントをずらして報道していた。


何も知らない人は、それを信じてしまうだろう。