【超難問らしい】上下左右 | しま爺の平成夜話+野草生活日記

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昨日書いた、右とはなんだろう?の話の続きだ。

この右の定義は、地球上にいる人類ならばなんとか理解できる説明ができるように考えられる。

しかし、これを宇宙人に説明するにはどうしたらよいだろうかと考えた。

宇宙人とはいえ、宇宙全体については考えない。
宇宙全体について考えたなら、上下左右や東西南北はおろか時間も空間も関係がなくなる。

だから、そんな広い範囲ではなく、我々のすむ天の川、つまり地球のある銀河系内というごく狭い範囲で考えてみる。

待てよ。
我々の銀河系が宇宙全体から見ればすごく微少とはいえ、人類が端から端まで旅行するには1兆年とか100兆年とかいった短時間ではとても無理だろう。

しかし、人間にとっては想像できない時間だ。

それに、そんな時間までこの銀河系があるとは思われない。

となると、どうも実感が伴わない。

だから、さらに考えられないくらい微少な範囲になってしまうが、私たちの住む太陽系内でだけ考えてみよう。

あまりに狭い範囲だが、これなら現在人類が作っている秒速13キロメートル、つまり時速5万キロメートル程度の超超超超超のろまロケットでも、100年か200年くらいあれば、端から端までなんとか進めるに違いない。

このあたりの数字なら、なんとなく身近になる。


ということで繰り返すが、これは宇宙全体について上下左右を考えるような無謀な話ではない。

ものすごく狭い範囲である我々の銀河系の中の、さらに信じられないほど微少な空間である我々の太陽系内だけでの話に絞る。

私の頭では、この超微少空間の中の、さらにまた超微少空間で上下左右を考えることが精一杯だからだ。


左右と言う説明を宇宙人に伝えるのはものすごく難しそうだから、まずは上下をどうやって伝えるか考えてみよう。


しかしこれも非常に厄介だ。

なぜなら、地上にいる生物にならば持ったリンゴを話して、風や地震がない時にそれが進む方向を下と教えられる。

しかし、宇宙人にはこの定義は当てはまらない。

なぜなら、もしその方法で得た方向を下としてしまったならば、日本で得た下という方向とブラジルあたりで得た下という方向が逆になってしまうからだ。

さらに地球の自転や公転、あるいは太陽の銀河に対する公転を考えたら、常時方向が変化してしまう。

実にややこしい。


ならば、太陽系から見て一定方向にある恒星や星雲などを指定し、それを上や下とするのはどうだろうか。

これは一見都合が良さそうに思える。

しかしながら、これを各惑星や衛星単位で考えてしまうと、おかしなことが発生する。

たとえばそれは、太陽系では下だが、地上の生物にとっては天空の方向、つまり上になってしまうことがあるからだ。


ということで、上とか下を考える場合には、その引力の影響を考えないといけないと分かった。

とするとまた振出しに戻ってしまい、上下は常時変化することになってしまう。


あるいは、系全体と惑星や衛星を分けて、地球の公転または太陽の自転や公転方向から決めればよいのではないか。

確かにそれならば、惑星や衛星の上下は決まるだろう。

しかし、太陽系全体の場合には左右を理解していないと無理だ。


やってはいけないループ定義になってしまう。

うーーーーーっ。


考えると眠れなくなりそうだ。




ということで、私の頭では上下の定義ができないようだ。



当然ながら、さらに面倒そうな左右の定義は夢のまた夢である。