前の記事が、なぜアメリカから日本への宣戦布告に等しいのかを簡単に説明します。
それにはまず、当時の東アジアの状況を知らなければ理解できません。
下の地図は、20世紀初頭の東アジア、現在は中国という新しい名前で呼ばれている国の状況です。
というか、見てお分かりの通り、ここには国らしいものがありませんでした。
外国が入り混じっての、戦国時代のような有様です。
これに関しては、以前紹介した有名な風刺画もあります。
このような状況の中で、日本はフランスと協定(松岡・アンリー協定)を結びインドシナに進駐します。
一方アメリカは、スペインからフィリピンをもぎ取りましたが、アジア大陸(china)の植民地化は出遅れました。
ここで邪魔になるのが、有色人種の日本です。
さらに、ドイツから守るためのイギリス・チャーチルの策略もあり、アメリカは日本を大陸から排除する手段に出ます。
それが、いわゆるハルノートです。
これに関しては、後にGHQ司令官であり、一時的に日本の神になったマッカーサーはアメリカ議会の公聴会において、日本はアメリカに追いつめられて自衛戦争をしたのであり罪はないに似たニュアンスの証言をしています。
このあたりの詳細について興味ある方は、アメリカ議会公聴会議事録を見てください。
(1951年5月3日)
なお、このマッカーサー証言については、1文のみ切り取ってそんなことは言っていない、英語訳が間違っているという記事もある。
が、それは1文のみを切り取ったからである。
その前後にある文や、質問者の内容を把握していない、今のマスコミ編修報道に似た理解だと思う。
たぶんそうした切り取りをした方は、どうしても日本を悪者にしたいのだろう。
あるいは、文章全体を見る習慣がないのだろう。