【自慢句】または、自己顕示欲表現句 | しま爺の平成夜話+野草生活日記

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啄木鳥の 木屑頭に 降りにけり




はい。今回は目一杯自慢させていただきました。

どうじゃ、俺も成長したんべ!という自慢の句でごじゃりまする。


といっても、分かりにくいので少し解説をば。


私は登山クラブには入っていませんでしたが、学生時代には山岳部の連中が舌を巻くほど歩きには自信がありました。

そりゃそうです。小学校に上がる前からイノシシ山でキノコ採りや、山芋(最近は自然薯とかいうようだ)掘りしながら、山の中を駆けずり回っていましたし、小学生になってからはしばらくの間風呂焚き用の薪割りなんざしていましたから、足腰は自分では知らぬ間に強くなっていました。



ところが、最近、特にこの冬から一気に足腰が弱ってしまっています。

大好きな散歩もほとんどしなくなり、いわゆる引きこもり爺になっていました。


それでも春の声を聞くと、どうもいけません。

足の痛みを我慢しながら、ついついフラフラしてしまいます。


そんな先の日曜日。

半分裸になった雑木林を歩いていますと、頭上からトントントン、トントントンと小気味よい音が聞こえてきました。

アカゲラだかコゲラだかは知りませんが、とにかくキツツキです。


ふと、見上げようとしますと、頭に木屑が降ってきました。


こんな経験は、長い人生でも初めてです。


私は頭を持ち上げるのを止めて、しばし木屑シャワーを楽しみました。


キツツキが逃げないでいてくれる。

我ながら成長したわい!


大人になった自分を、かなり誇らしく思いました。



そんな自慢と、自己顕示、あるいは勘違いの句でした。


           

                           通信教育葉隠準2級  島野爺太郎





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