【真面目な推測】トドがなぜ九十九里浜や富山に来たのか | しま爺の平成夜話+野草生活日記

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トドは寒帯に住む動物だ。


冬場近くになると、親潮などに乗って南下して北海道あたりで越冬する。


しかし、最近は一部で温暖化が進んだらしく、北海道より北の樺太あたりで越冬をするトドも増えているらしい。



では、なぜ寒いところが好きなトドが、千葉や富山にまで現れたのだろうか。



マスコミ報道では地球は温暖化しているらしいが、少なくとも今年の日本付近の海水温は低下している。


そのため、親潮など寒流がふだんより南下している。


越冬のために寒流に乗ってやってきたトドが、ふだんより南に流されてきてしまいはぐれてしまった。


そう考えるに足る資料が気象庁にある。



まず、下の分布図を見てもらいたい。






これは2年前の11月3日の海水温分布だ。


ここで注目して欲しいのは、黄色の18度の線。


日本海側では青森の津軽海峡あたりまで、太平洋側は岩手県三陸沖まで伸びている。


黒潮である暖流がこの付近まで影響を及ぼしていると考えられる。


一方、今年の11月3日はどうだろうか。






18度の線は、日本海側では山形沖、太平洋側では福島沖までしか達していない。


つまり、それだけ今年の日本北部の海は冷たいわけだ。


また、太平洋側中部地方で黒潮の蛇行とみられる現象も起きている。


暖流の黒潮は通常より南の福島から茨城北部沖あたりで角度を変え、東に流れていると考えられる。


結果的に寒流である親潮の南下が進み、普段はもっと北にいる魚などが南下してくる。


トドもこの流れに乗って南下してきたが、福島沖か茨城沖で迷ってしまい九十九里浜についてしまったのだろう。


富山で見られたトドも、対馬海流のが弱まったために南下してきたものと思われる。




これでもわかるように、地球温暖化説を唱えるマスコミが多いが、いささか疑問である。


温暖化の証拠として極の氷の減少を説明したりするが、極や氷河の氷は温暖化以外の理由でも減少する。







蛇足になるが、今年の黒潮蛇行は春から予想されていたはずだ。


その原因は、冬の降雪量に深く関係する。