ナンガパルバット
少し昔の話になるが、国際問題にまで発展した映画があった。
映画の題名は『セブンイヤーズ・イン・チベット』。
中国共産党軍から逃げる、若き日のダライ・ラマ14世の物語だ。
確か、中国本土では上映禁止であったと思うし、これからも共産党国家である限り解禁にはならないだろう。
ナンガパルバットは、この映画に深く関与している。
ナンガパルバットとはウルドゥー語で裸の山という意味らしいが、サンスクリット語のnangaはラテン語から派生した英語ではnakedだ。この辺りにも、サンスクリット語とラテン語の共通性が見える。
この二つの言語の基本語は、かなり似ている。
インド・ヨーロッパ語族という言葉があるが、確かに頷ける。
ナンガパルバットの南壁は4,800mもあり、世界最大であるらしい。
想像を絶する壁だ。
また、西壁も世界有数の難所らしい。
このような理由からか、アンナプルナに次ぐ登山死亡率の高い山で、データによっては20%を超えている。
5人に1人が遭難死する勘定だ。
なお、8000m級の山で冬季登頂できていないのは、K2とこのナンガパルバットだけらしい。
★データ
ナンガパルバット(裸の山;ウルドゥー語=単独峰) 標高 8,125m
パキスタン
冬季未登頂峰
登攀死亡率 20%程度