お付き合いいただいているあるブロガーさんの記事や、マスコミをにぎあわすこともあるとあるやんごとなきあたりが沖縄人の研究について触れられていた。
そこで、日本人について再度記事にしたいと思う。
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何度か記事にしているが、日本人のルーツが中国だ朝鮮半島だ、あるいは騎馬民族だとの話がある。
今はどうか知らないが、私が子どもの頃は、中国や朝鮮半島から日本にやってきた人々が弥生人であり、現在の日本人のルーツだなどという、どうしようもない嘘も事実として教えられていた。
はるか昔、つまり何万年か昔にはそうした流れもあったろう。
しかし、わずか2~3000年前に大陸や半島にいた民族が日本列島に弥生人として住み着き、新しい日本人になっていったという説は、考古学者や中国大陸・朝鮮半島と政治的に絡む人々の説である。
少なくとも、現在の漢人や朝鮮半島人と日本人は無縁である(渡来人など、ごくわずかな例外はある)。
科学的には全く無縁なのだが、考古学者や一部歴史学者は、どうしても日本人は大陸や朝鮮半島より劣っているとしたいがためか、最新科学を認めない。
だから、教科書もしばらくは、まだ弥生人だの日本人は大陸や朝鮮半島からやってきただのという話が大手をふることになるだろう。
現在の日本人が、現在の大陸漢人や朝鮮半島人とは無縁である、あるいはルーツではない明確な例をあげよう。
文化や文字、言葉などは異民族でも同じになるから、これは比較してもあまり意味がない。
もしこれで民族を比較してしまったなら、南米アルゼンチンの原住民とイタリア人はほとんど同じになってしまう。
しかし、どうみたって外見が違うからこれはおかしいと分かる。
ところが、日本人と漢人やワイ人、ツングース民族などは外見が似ているから、ついつい外見を無視して、文化だの考古学的資料だのに頼りがちだ。
が、外見や文化での比較では同じようでも、民族というものを考えるときに決定的に違うものがある。
それは、その個人個人がDNAに記憶している記録だ。
現在の科学では、これが個人のルーツを知る、最も正確な情報だろう。
DNAを調べていくと、民族に特徴的なパターン、比率が現れてくる。
特に知られているのが、男性のY染色体のハプログループと呼ばれるものである。
日本人は世界的に、極めて珍しいパターンを持つ人が約半分いる。
(C1,D1b)
これは世界で日本人に特有なものであり、漢人や朝鮮半島人にも、このパターンを持つ人は限りなく0%に近い。
これは何を意味するかというと、現在の日本人というのは、北方系民族である縄文人と呼ばれる人たちの中から進化した民族であることを意味する。
このパターンは親から子へ引き継がれるものだから、もし現在の漢人や朝鮮半島人が弥生人の祖先ならば、彼らの中にもこのパターンが多く見られなくてはならない。
しかし、何件かの調査において、ほとんど0%だ。
下図はその一例。
ここでは朝鮮人に4%程度共通なものがあるが、他の調査ではほとんど0%である。
つまり、現在の日本人は、日本列島独自に進化した民族であり、現在の大陸や半島人とは全く無縁だ。
あえて近い民族を挙げれば、チベット人だろう。
日本の教科書が、いつになったらこうした科学的データを載せるかは知らない。
それまでは、嘘も100回言えば本当になるらしいから、しばらくは日本人大陸人説や朝鮮半島人説が事実として教育されてしまうのだろう。
文化だけ見たなら、日本人ユダヤ人説やエジプト人、あるいはメソポタミア人説も作ることができる。
私が最も魅力を感じるのは、新王国エジプト人説。
つまり、ギリシャ人あたりとの関係だ。
もちろん、遺伝子学的には成立しない説だが。