【こんにゃく物語】消へにし瓦版 | しま爺の平成夜話+野草生活日記

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今はこんにゃく。

よよとみな色づきたるも消へにし瓦版のことなり。

はづきいつかあさのひの伝へ聞きし話の蚊が象になりたることをみとめしがあやまりなどいつさいせずいまむかしあしたもまた同じふあらむなど言ひてとくしやうなどをしつる件なり。

いま見るにかのでじたるばんなるとくしやうのみつからず。

はて、いずくにやあらむ。消へたるや。


しやむの九人が赤子やしなひしをとこのはなしもまたかすみ消へむとす。

川にはすつぽんなる亀のあると聞きしがこれににたるものも瓦版電視箱にもありてこれのなくなるを恐るるとこそ語り伝へけれ。かのをとこきはめておだいじんなりせば。



あしはらしこをのかみなるいまはみわとも言はれし、へみのあし

ひなにすみたるひねたるおきなのいささかしりたるところの瓦版にのりたるをみておぼふ。

そのあたまのうちにはよくしらるるなどありて、あはかれもまたかかるそこなきがぬまにいりしかと。 

ひのもとにはいかさまひとのよきおほくありけり。

ひとのよきはおのがどろぬまに入りしをしらぬなり。

しんづるはよきことなれどじんづればじごくはりの山ちの海もあり。

はちのみつなどくらはんてもみちみちに見へぬあなぞおほかりける。

あな、くやしや。瓦にてまたひとりあなにおちたるを知りけり。

あな、くちおしや。あな、もつたひなき。かれのおきなとちごうてまだわかき。


いまのよのしんづることのむづかしきかな。