【こんにゃく物語】馬来蜻蛉のこといまはこんにゃく。右倉居奈にて落ちし馬来蜻蛉のことなり。 ゆめうつつは分からぬがかくの如き話あり。 馬来蜻蛉と盧刺矢一おとどの蜻蛉は、きはめて似たり。 右倉居奈の蜻蛉兵の見誤りて、これを落とすとなむ。 努逸の目出娃、この右倉居奈蜻蛉兵の陰他微雨をば載せたり。 盧刺矢一おとど麩珍の怒りやいかばかり。 小罵馬のかかるを恐れて苛苦貘脱兎に行くを断じたり、と密かに呟かれりとなむ語り伝へける。