【現代語訳】マリオネット | しま爺の平成夜話+野草生活日記

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今朝の日記などの現代語訳+αです。
分かりにくいとのご指摘もあり、一部現代語にて補足します。


なお、かなり危ない内容である、
【事実】わにさぶらふとつくにびとは
に関しましては、申し訳ありませんが、現代語訳などはいたしません。
私にも恐いことはありまする。

………………………

マリオネットとは操り人形のことだ。日本ならさしずめ浄瑠璃と言ったところだろうか。数十年前には、タマズサが怨霊で知られた里見八犬伝のジュサブロウさんが、日本中に知れ渡った。
マリオネット、あるいは浄瑠璃には、それを操る人がいて、本来はそちらが主人公なのだが、観客にはその操り人は見えない。
観客はもっぱら、操られた人形に自分を重ね、その一挙一動に拍手し涙する。

しかし、観客が木戸銭を払うのはマリオネットにではない。
操り人でもない。


こうした芸能には、かならずお大尽の後ろだてがあり、お大尽にもなんらかの利益を得られるようになっていた。


しかしながら、浄瑠璃においては黒子どころか、お大尽が観客の前に顔を晒すことはまずない。

浄瑠璃の中に、赤軟膏がいんきんたむしの特効薬だなどという話を混ぜ混んでおく。


そうすると、観客は浄瑠璃を見終わった後に、すぐ近くに店を開いている赤軟膏を買ってしまう。


そんなこともあるだろう。