この神代文字はすべて捏造だというのが私の考えですが、少し詳しく見ていきます。
★ヲシテ文字
一部の方は縄文時代から続く文字としているが、決定的な欠点がある。
それは、
①中世日本語以降の母音しかない。
②ラ行音がある。
ということだ。
なお、この文字は形は大きく違うが、作りはハングルと同じである。
つまり、近代日本語の母音と子音の組み合わせで文字を形作っている。
例えば、アイウエオは・で、アカサタナ……は○で表すといった、現代日本語ならば非常に分かりやすい構造である。
しかし、古代日本語には適しない。
★阿比留文字
神代文字としては、最もよく知られているかも知れない。
ほぼ間違いなくハングルのコピーである。
ヲシテ文字にしろ阿比留文字にしろ、現代的感覚過ぎる。
竹内文書のアメコアヒル文字も同様である。
★阿比留草文字
名前は似ているが、阿比留文字とは全く関係がない。
ヲシテ文字や阿比留文字よりは、かなり古そうだ。
ただし、これは梵字と呼ばれるサンスクリット文字からヒントを得た作品だろう。
★出雲文字
ハングルの特徴がなく、なかなか面白いが、これは古代漢字に似ている。
また、ラ行音がしっかり入っており、漢学者あたりの考えた、やはり後世の作品だろう。
★豊国文字
なかなか楽しい象形文字だ。
中世あたりの人が考えれば、そんな象形文字になるだろう代表。
文字の考え方が、あまりに文化的すぎる。
が、神代文字の中では、一番ありそうな文字だ。
★対馬文字
今回、初めて知った。
シュメール文字にも似て、なかなか興味深い。
ただ、ラ行音がなあ。
★筑紫文字
さて、これを文字と呼んでいいのかなあ。単なる絵、または記号でしょう。
まあ、記号も文字といえば文字だが。
★琉球古字
漢字と仮名をまぜた占い文字でしょう。
つまり、成立は平安以降。
★北海道異体文字
これはなんだかわからない。
面白いことに、イースターのロンゴロンゴに似るが、古代の絵文字はみな似ていた。
これは何らの意味があるのかも知れない。
『星』『人』という言葉があるように見える。
