【徒然】つひに寒さに負けたる爺の話雪のいと激しうなりて ぎやまんしやうじの二枚がうち一枚が破れたるからにやあらむ いと冷とうありて つひにたまづさがおんりやうにはあらぬが 北の丸が捨てし温むしろなる えれきてるまうふがごときを 使うぞかし あは 吾の長きにわたりし 冬はだんばう無しの禁を破りけり 外をば見れば 雪の半尺近くも積もりて 行きかふ人の見ることこそまばらなれ 明日つとめては 一尺があまりになりぬべし .