【英雄伝説】妄将軍進軍記 | しま爺の平成夜話+野草生活日記

しま爺の平成夜話+野草生活日記

世間を少しばかり斜めから見てしまうしま爺さんの短編小説や随筆集などなど
★写真をクリックすると、解像度アップした画像になります。

★お断り
本記事は小説です。
一部エリート新聞社様におかれましては、史実と誤解なきよう、あらかじめお断りいたします。


………………………………キラキラ

「さて、昨夜はどこまで話したかな?」

「えーとね。妄将軍が山賊1億人をこらしめて家来にしたとこ」

「そうじゃった、そうじゃった。そうこうしているうちにな、あの島国鬼が難金に攻めいった。なんと、7千人の鬼が、我ら仲間を30万人も虐殺しおった。全く、ひどいやつらだ」

「えっ?たった7千で30万人も?」

「おうよ。だから、その虐殺には3ヶ月もかかった」

「あのう、じゃあなんでその間に、無敵の妄将軍は助けに行かなかったの?」

「!……、うん?耳が遠なった。よく聞こえんかった」

「だから、銃・弾薬1万発を背負ったまま長江を30キロメートルを5時間で泳いだり、1日300キロメートルを行進できた妄将軍の軍隊なら、どこにいたってすぐ難金城に行けたよね。なのに、なぜ助けに行かなかったの?」

「うん?……なんだって?」

「だからなぜ、助けに行かなかったの?」

「おほん。そりゃ、坊主。いくら小島国の蟻より弱い鬼でも、たくさんいたらなかなか近づけない」

「えっ?たった、7千でしょ」

「ごほん、ごほん。い、いや、まちがった。7千ではなく7千万だ」

「えーっ!7千万っていったら、その頃の島国鬼全員。赤ちゃんも戦争に来たの?」

「ごほん、ごほん。坊主。だいぶ遅い。そろそろ寝なさい」

「えーっ!まだ、8時。昨日は9時だよ」

「いやいや、明後日から極寒時間に変わる。身体を慣らすためじゃ。早く寝ろ」

「うーーーん……。でも、もっと知りたい」

「いや、寝る子は伸びるという」

「でも、『疑ありて問わざるは、これまた疑』とも言われます」

「うむ?誰が言った?」
「はい。ボンジィです」
「ボンシ?盆氏……。うむうむ。確かにいたな」
「あれっ、じいちゃんはボンジィを知ってるの?」

「あれじゃろ、確か【春秋の曲者】だ。あてにならん」

「そうそう、【春や秋の草物】をよく写真に撮ってた。ふーん。凡爺はあてんなんないのか」






つづかない。