有名な話だが、中田の楼閣にはお化けがいる。
名前は廿四之瞳とか、ダンボとか呼ばれている。
今の将軍は、ここで寝泊まりすることは滅多にない。
それは、将軍がお化けが怖いからではない。お芝居に疲れるからだ。
昼間いっぱい舞台で踊っているから、夜くらいは手足を伸ばして休みたい。
トイレやベッドまでお芝居では疲れるからだ。
ところが、今そのお化けが震えているという情報をつかんだ。
というのは、あまり知られていないが、お化けを見張る妖怪が、お化けをほぼ特定できたとの噂が流れたからだ。
私自身は、お化けや妖怪の世界は全くの無知に近い。
時々、道案内に現れるくらいだからだ。
だから、この話もどこまでが本当かは分からない。
しかし、十分有り得る話だなと思った。