
放射性物質除去の切り札とされているALPSが、1日さえ稼働できずに停止したらしい。
これは当然、想定されたことだろうから驚くべきニュースではあるまい。
さて、なぜALPS稼働が短時間で停止したかに関して、素人の考えをまとめてみたい。
間違いなど、専門家の方々のご指摘があれば嬉しいところです。
★私が推定したALPSによる放射性物質除去原理
汚染原水を装置の中を通過させることにより、放射能のある金属(+イオン)を装置内の超微細多孔セラミックスに吸着させることにより、放射性物質濃度の低い水に変える(バスタオルで泥水を濾す原理)。
したがって、トリチウムの除去は不可能だから、トリチウムから出るβ線量は低減しない。
★今回の停止理由推測
この装着は、原水に含まれる微小金属を吸着することにより、結果的に放射性物質を低減するものである。
つまり、元来土や砂などの超巨大粒子が原水に含まれていないことが大前提だ。
ところが、現在の放射性物質が高濃度含まれる要処理原水には、反応炉底部から吸い上げられた、多量の泥(目視レベル沈殿物)が混入している。
このために、本来ならば吸着限度まで使用できるはずのセラミックスカラムが穴詰まりを起こした。
★考えられる対策
原水を直接ALPSに通す前に、ろ過・沈殿が必要となる。
ただし、これは構造上、時間上難しいだろう。
残る手段は、あまり効果を望めないが、メッシュろ過や半透膜だろうか。
しかし、熱水を短時間に処理可能な、そのようなものがあるかどうかは知らない。
