幽霊茸の話 | しま爺の平成夜話+野草生活日記

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私は思う



幽霊ですか。
当たり前でしょう。
たくさんいますよ。
ただし、スーツを着たりドレスを纏っていて、足音を立てる幽霊ですが。


幽霊といえば、あるブロガーさんが昨日記事にしていたゾンビの指を思い出した。

そやつは、昨日の朝顔を出した、いや、指を出したらしい。

まるでカニの爪のような、小指大の肌色の頭を出したのだ。
そのブロガーさんが、遠くから熊手みたいモノを使い恐る恐る掘ってみたら、さらに何個かの卵が出てきた。
その周りにはハエがプーンと寄って来ているという。

そのお嬢さんの白い顔が、恐怖でいっそう蒼白くなる。

その様子が手に取るように分かった。
と同時に、私にはそやつの正体があらかた分かった。


サンコタケ(珊瑚に似た形だがサンゴではなく、僧が使うサンコ)だなと。

今朝方アップされた写真を見たら、サンコタケではない。インターネットで検索したら、ツマミタケだと分かった。

サンコタケは見たことがあるがツマミタケは見たかどうか分からない。
あるいは子どもの頃見たかも知れないが。


ところで、初めて見ると少し驚くものがある。

それは、幽霊茸とも呼ばれる植物だ。
このユウレイタケは、植物学の世界ではギョリンソウという。

私が初めて見たのは、確か小学低学年の時。
暗くなりかけたススキ林を通り、家に戻る時だった。
ススキの穂が妖しく揺れ、デデッポッポー(山鳩)が、不気味に鳴いている。
いくぶん足早になった私に、ススキの根元に白く光るものが目に入った。

深呼吸をして近づくと、そこには半透明で、白い鱗を着けたような一つ目小僧が立っていた。

私は夕暮れの中を走った。



それが幽霊茸との出会いだ。


その後、幽霊の正体が分かり、他の植物に寄生して生きている植物であり、キノコではないと知ったのだった。

後に、自ら幽霊茸を探すようになるが、それは中学生になってからである。







今の場所に住んでからかれこれ15年になるが、まだ幽霊茸(ギョリンソウ)には会っていない。



幽霊茸は透き通る肌から分かるように、葉緑素を持っていない。
つまり、自分からは栄養を作り出せない。
もっぱら近くの植物の根に絡みついたキノコに二重寄生し、そこから養分を吸い上げている。



国会議事堂あたりに住む幽霊が、この幽霊茸の近縁なのかどうかは、私は知らない。


が、一部の学説では、国会議事堂の幽霊は幽霊茸の進化した存在であるという。

その証拠に、生活形態が酷似していることを挙げている。