
私は出会いの季節派
春一番が吹き、そろそろあいつが芽を出す頃だ。
私は意を決して、カタクリ山に登ることにした。
カタクリ山までは、片道5億3000万蟻里。
下駄ばきで行ける場所ではない。
しかし、昨年見たあの娘たちの産声を聞きたい気持ちが上回った。

昨年4月中旬撮影
カタクリ山へは、まず平坦な畑路である。
道端の空き地には、こんなヤツも顔を出していた。

フキノトウ
(このくらいが一番うまい。が、今日は見るだけ)
やがて、道は斜度40度を超える登りとなる。

8000万蟻里の坂道を登りきると、お花畑が広がる高原だ。

と、上空に怪しい影。

むむむっ。あれはステマス偵察機。まずい。私のカタクリ山密登攀がばれてしまったか。
あわてて、足元のクマザザに身を隠す。

と、そこにあいつがいた。

カタクリは花は言うに及ばず、その芽吹きもまた、私を癒してくれる。
