
以下には、この映画のあらすじが書かれています。劇場公開での感動を味わいたい方は、読まないでください。
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★あらすじ
ほとんどの中華人民共和国住民が、紀元前の生活を強いられていた毛ならびに四人組時代。
この体質を改革し西欧型資本主義の良さを取り入れ、新しい中華人民共和国を構築しようという流れが、四人組に虐げられた党幹部たちの中でうごめいていた。
その中心が、何度も党から左遷されあるいは命を狙われても、不死鳥の如く中央に返り咲く。、生命の危機にあえぎながらも、再度辺境の地から北京に戻ることを繰り返した、現代中華人民共和国の基礎を築いたトウショウヘイ(Deng小平)その人である。
毛が亡くなり、四人組も何百万人か何億人かは分からないが、罪なき国民を死に追いやった責を全人代総会(日本の国会)で追及され反論した、毛第四夫人でもあった江青女史をブラウン管で見た方は、おそらく生涯忘れられないような映像を脳裏に刻んでいるだろう。
かつての麗しき女優としての姿は、そこには無かった。最近、中華人民共和国で彼女の評価が微妙に変わってきてはいるようだが、少なくとも身近のライバルを死に追いやった事実(の可能性)は隠せないだろうし、消すことも難しいだろう。
江青らの刺客をかいくぐり、新しい中華人民共和国のボスとなったトウショウヘイは、働けば働くだけ豊かになるという、今までとはうって変わって資本主義経済の導入と、賄賂や粛清(政敵などを殺したりする)は悪であるかも知れないという西洋思想を取り入れて行った。
中華人民共和国の父と言われる孫文にしろ、近代中華人民共和国の産みの親ともいうべきトウショウヘイにしろ、日本あるいは西洋文化には精通していたから、その中から自国にあう良い点は党の理念に関係なく取り入れを図っていたのである。
宿敵とされたアメリカ合衆国、庶民には恨み千年と教育していた日本とも国交を再開した。
この頃から、庶民の間でこんな言葉が囁かれるようになっていく。
『昼には老小、夜には麗小を』
これは、昼の間はトウショウヘイ(小平)の話を聞くが、夜には法律違反の麗小の歌を聴いては、昼の欲求不満を癒しているというものだ。
この麗小とは誰か?
台湾と呼ばれる中華民国には、腐敗防止処理を施された遺体が3つある。
1人目は、台湾に新しい国を築いたショウカイセキ。
2人目は、ショウカイセキの子で、現在の台湾の繁栄を担ったショウケイコク。
そして、3人目が、この映画の主人公でもある麗小である。
国民葬にふされたその麗小の死は、多くの日本人、いや世界中にショックを与えた。
今40代以上の方で、麗小を知らない、あるいはその歌声を聴いたことの無い日本人は、ほとんどいないだろう。
日本有線大賞、全日本有線放送大賞を同時に3年連続受賞。
この記録は、まだ破られていない。
そう。麗小とは、『つぐない』『愛人』『時の流れに身をまかせ』で知られるテレサ・テンのことだ。
その奇妙な死には、いくつかの憶測が流れたが、未だに真相は闇の中である。
1月29日。
今日は、その歌姫にして政治家のテレサ・テンの命日にあたる。
合掌。
★2023年公開
しま爺キノー提供
主演:タァモルリ(小平)
青島優子(テレサ・テン:ACB69)
