リュウとナーガの話 ★後編 | しま爺の平成夜話+野草生活日記

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では、一体リュウという言葉はどこからやって来たのでしょうか。

それはおそらく、中国、それもかなり南部の広東あたりからでしょう。

中国北部の言葉で龍はロン(小龍宝→シャォロンパォ)に近い音ですが、広東など南部ではルンに近い音(ジャッキー・チェン=成龍→シン・ルン)になります。

ルン→ルウ→リュウ の変化は自然だと思われます。


ところで、龍と同じ発音の日本語に“流”という漢字があり、これを“なが(れる)”と訓読みします。
実は、龍とこの流(なが)は同じものなのです。

東南アジアの広い地域でナーガと言えば、川の神のことです。つまり龍とほぼ同義と考えてよいでしょう。

ナーガは日本に来てナガに変わります。

ナガとは、流れるのナガでもありますが、長いのナガでもあります。

このナガの類似音には、長いものや龍に密接に関係する言葉があります。

例を挙げますと、縄、三輪(ヘビのこと)がその代表でしょう。
神社の締め縄は、ヘビまたは龍に似ていませんか?
三輪神社の本体はヘビまたは大国主などのはずです。
三輪神社の三輪は、その後政治的な理由などで、三和とか美和に変わっているかも知れませんが。

長いとは、ナーガ(龍か大蛇)のような形、つまりlongを意味します。偶然ですがlongは中国北部の龍を意味する言葉に非常に近いものです。

まだ、流れとはflowを意味しますが、これもやはり偶然でしょうが、日本語の降るに似た発音です。


天から降るものが流れて、長い川となります。



空にできる鱗雲。
あれこそが、天に昇ったナーガ(龍神)の姿の一部なのでしょう。




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なお、ここからは相当話が飛躍しますが、龍の中には白虎と呼ばれる神獣との区別が難しいものも見られます。


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ギリシャ語でゴンは、怪物などによく付けられる語尾です。

龍はトラの化け物。

つまり、トラゴン→ドラゴンです。



まあ、最後のドラゴンはだじゃれですがね。