
ツィゴイネルワイゼン。
いや、勘違いしないで欲しい。これはひねた私にとっては、最高級の賛辞の言葉なのだ。
今朝、よくお邪魔するブロガーさんに、今日はハイフェッツの命日だと教えられた。
そういえば、ツィゴイネルワイゼンを一番好きな曲とプロフィールにも書いたが、彼のヴァイオリンを聴いたことがあったろうか。
イツハク・パールマン(すごい名前だ)は、先日次男と聴き比べをしたが。
ということで、早速ハイフェッツのツィゴイネルワイゼンを探す。
今は便利である。この寒空の中、布団から這い出す必要はない。旧式の携帯電話でさえ、1分もかからずハイフェッツを聴くことができるからだ。
しかし、この世界も面白い。あるサイトでは登録しないと聴けないが、あるサイトはフリーだ。
初めは布団から首だけ出して聴いていたが、後半からは正座した。
ハイフェッツへのせめてもの誠意というか、感謝というか、まあそんなものである。
YouTubeなどでは、多数の方の演奏を聴くことができる。が、残念ながらハイフェッツとパールマンを聴いてしまうと、他のプロはなんだかなあになってしまう。
おそらくこの曲を楽譜に違わず、あるいはハイフェッツのように楽譜+αの余力を持って弾ける人は、1000年に何人いるのだろうか。
だからこそ、悪魔の曲なのだ。
映画なら東京物語。
ヴァイオリンならツィゴイネルワイゼン。
この曲は別に冬限定というわけではない。
ただし、太平洋側の日本のように乾燥した季節には、私には目に潤いを与えてくれる薬にもなるのだ。
また、私にはまだ神とかいう存在は理解の外にあるのと同様、天才という人はいないと思っている。
ただし、ダ・ヴィンチとこの曲を余裕で弾ける人は、それに限りなく近いと思っている。
パールマンなども、そうした数少ない人間の一人に違いあるまい。