シュミレーション | しま爺の平成夜話+野草生活日記

しま爺の平成夜話+野草生活日記

世間を少しばかり斜めから見てしまうしま爺さんの短編小説や随筆集などなど
★写真をクリックすると、解像度アップした画像になります。

それが差し込まれると、中性子が吸収され、一旦連続反応が中断する。

これによって、加圧水温が一時的に低下する。

しかしながら、完全に余熱がなくなったわけでも反応が止まったわけでもない。
徐々に、また水温が上昇し始める。
しばらくすると、加圧水温圧に耐えられなくなった一次冷却水循環配管から、300度以上の一次冷却水が水蒸気となって放出される。

ここで、事実上、密閉型から開放型になったわけだ。
水蒸気放出により、圧力が低下し、当然ながら水温が下がる。

さらに、この水蒸気が防御壁内全体を満たし、再度圧力が高まると、また温度が上昇してくる。

が、防御壁も圧力に耐えられず、一部から水蒸気が漏れ、またも温度が下がる。



別の見方をすると、冷却水を入れたり止めたりしたように見える。




人為ミスというのは、一番平和で安泰な考え方でもある。




だいたい、電源がないとき、どうやって操作したのだろうか。

指令はコンピュータのはず。



いやいや、本体に登って、普通の人間なら1秒未満が限度の緊急冷却水装置付近の栓を、スパナで開けたり閉めたりしたにちがいない。



そうだ。
それに相違ない。