さて、X(ア)の次はユ(ベ)
日本語でバ行音の言葉は、軽蔑の対象に使われる場合が多いのですが、ヘブル語においても若干その傾向が見られます。
★ボル
井戸、穴など。
bor に似た音は、世界中でこれに類した言葉が使われている。
日本語だと“洞”“掘る”などだ。
これは類人猿時代の、うなり声の名残かもしれない。
“ほら、ほら”と呼び掛けも、何らかの関係があるだろう。
★バァド
棒のことだが、英語の batや日本語の棒にも似た発音だ。
棒、打つ(ぶつ)などといった言葉の類似性も、かなり広くみられそうである。
★ベタ
安心、安らかなこと。
日本語の、ベタ波、ベタ記事などという言葉が気になるところ。
★ベテン
部族の名前だが、日本語のペテン師とは、ベテン族を揶揄した名前から来たものだろうか。
例えば、商人という言い方が商の人たち、つまり前政権の末裔を揶揄した言葉であるように。
★バラ
古びたもの。擦り切れたもの。
日本語の、ボロ布のボロや、バラ肉のバラという言葉に関係があるかも。
★バマ
高い丘。礼拝所。頂。大波、高地など。
日本語語源で最も難しいのは、月、犬、山ではないだろうか。
それ以外の言葉は、だいたい他言語に類似したものが多く、およその流れがつかめる。
しかし、この三つは、ほとんど類似語を見つけることができない。
bama →yamaの派生は大変強引だが、それでもかなり近い音の方だ。古代エジプト語や現代のフランス語にも、似た発音で人工の山を意味する(ピラミッドの仲間?)ものがある。
★バール
支配者。カナンの神。
バーる(綴り、発音が少し違う)=バカ
バカにするときに、他民族の名を用いることは、今でさえある。
バカに近い音が、比較的広い範囲で存在していることは興味深い。
★バタ
切る。暴力をふるう。殺す。
“バラにする(小分けにする)”“バラす(殺す)”など、奇妙に最近の日本語に似ている。
あるいは、最近輸入された言葉だろうか。
★ベカル
牛。
東北方言“べこ”との関係があるだろう。
★バル
原。草原。
琉球で原はバルと読む。
おそらく古い日本語でも、原はハラではなくバルに近かっただろう。
★ベリト
神との契約。
日本語では意味不明の“祝詞(のりと)”もまた、神との契約である。
★バルコニム
イバラ(薔薇)。トゲ。
大陸経由で、日本語に影響か。
★ベツラー(ベチュラ)
処女。乙女。
ベツレヘムは、“処女の町”の意味。
東北南部方言に、ベチュラに近い発音の、興味深い言葉がある(福島放送禁止用語?)