
コーヒーにうるさい時期がありました。
キリマンジャロ5、コロンビア4、ブラジル1。
今は、ブルマンと言われて、コロンビアを出されても分からないでしょう。
香りというものは、目で見た記憶より深いところに残るような気がします。
例えば、ある程度の年齢をいった方ならば、ほぼ100%、新しい畳の匂いを思い起こすことができ、かつ、それを良いものと捉え、少なからぬ郷愁を呼び起こすことでしょう。
こうした、視覚より臭覚の記憶が残る理由は、ヒトもやはり動物であることを暗示しています。
原始の生命が進化して、私たち人間になるまでには、種を保存する為に、いろいろな試行錯誤を繰り返してきました。
感覚の取得もその一つです。
触覚や嗅覚は、視覚より早く得たものでしょう。
ですから、脳のより深いところに記憶が保存されます。
(注:これは私の考えであり、学界などで認証されているものではありません)
さて、では本題に入りますか。
そうですね。
マニアックなことを言わせていただきますと、
スズラン 5
沈丁花 3
ヤマユリ 1
金木犀 1
の割合で混合した香りを、風速1メートルくらいの風の中、30センチメートルくらい離れたところで嗅いだ匂いでしょうか。
欲を言いますと、これに僅かな石鹸の匂いが混ざれば素晴らしいですね。
はい、ですから、No.5よりはNo.18。
いやいや、あの手はきついので、アナイスのようなヤツかなあ。
と、知らぬものにまで言及してしまいました。
怖いもの知らずで言わせていただけば、エゴイスト、ポイズンは、日本人にはいかがなものかなあ。
そうだ。
もっと大切な匂いを忘れていました。
赤ちゃんの匂い。
もう長いこと嗅いでいないのですが、しっかり残っています。
多分あれは、おっぱいの匂いに繋がるのでしょう。
ちなみに、カビの臭いは嫌われますが、ブルーチーズ(よくスーパーなどで売っている香料が入ったものではありません)の匂いは、美味さが分かると、大変いい香りに転じます。
ただし、よく日本で売られているブルーチーズ大半の臭いは、香料がきつ過ぎて、私はいまだに慣れません。
フランス東部、アイン地方のものは、なかなかです。
あっ、これも、もう何十年も口にしていませんね。
だいたいの日本人には、名前を出しただけで嫌われるドリアン。
美味さが分かると、たまりません。
angoさんがうらやましい。
いや、今のangoさんには、ごま油と日本ソースの匂いかな?
余談
かつては、『梅干し』という言葉だけで、口の中が酸っぱくなってしまう人がほとんどだった日本人。
今の子どもたちは、どうなんでしょうか。
ハンバーガーの中のピクルスは、嫌いなものの一つとして知っていても、梅干しというもの自体、知らない子が増えていそうな気がいたします。
さて、テストです。
あなたは、以下の匂いを思い浮かべられますか?
・金木犀
・ユリ
・沈丁花(じんちょうげ)
・スズラン
・バラ
・ジャスミン
・苔
・若葉
・鉄さび
・新しい畳
この10個のうち、だいたいの方は、半分以上思いだせると思います。
あっ、大切なものを忘れていました。
あなたの奥さん。
または、旦那さん。